サバイバー系アクション『アーティファクトシーカー』7月26日に再配信へ。前販売元がSteamからBAN処分となり、開発元が自主販売に切り替え

ローグライクアクションゲーム『アーティファクトシーカー』が7月26日に再配信される。BD Gamesの問題によりSteamからストアページが削除されており、Lynkpin Gameは自主販売に切り替えて再配信するとのこと。

デベロッパーのLynkpin Gameは7月5日、ローグライクアクションゲーム『アーティファクトシーカー』を再配信すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、ゲーム内は日本語表示に対応。ストアページによると、7月26日にリリースされるようだ。

本作は、後述する前販売元のBD Gamesの問題により、今年6月に配信が停止され、Steamからストアページが削除されていた。今回Lynkpin Gameは本作のための新たなストアページを開設しており、自主販売に切り替えて再配信するとのこと。

『アーティファクトシーカー』は、『Vampire Survivors』の流れを汲む、いわゆるサバイバー系のローグライクアクションゲームだ。プレイヤーは舞台となる大陸のマップにてルートを選択し、ステージでのバトルなどをこなしながら大陸を進み、最後に待ち受けるボスを目指す。

プレイヤーキャラクターには、悪魔ハンターや魔法使い、修道女など5つのクラスから選択でき、それぞれ固有の技や特性をもつ。バトルステージでは、四方八方から迫ってくるモンスターの大群と戦い、倒した敵がドロップする経験値を貯めて、新たな武器やアップグレードを獲得していく。そうして規定時間を生き延びればクリアとなり、さまざまなバフ効果を得られるアーティファクトを購入できる。

マップにはバトルステージ以外にも、アーティファクトの入手や売買、体力回復などをおこなえる場所や、プレイヤーの選択が求められるイベントステージも存在。また戦いを終えて帰還した拠点では、鍛冶屋や教会などで恒久的な強化が可能だ。そうした施設は、多数用意されたチャレンジを達成して得られる資源にてアンロック・アップグレードできる。

 


本作は、今年1月に体験版にあたるプロローグ版がリリースされたのち、3月25日に製品版が発売。当時、ユーザーレビューには約500件が投じられ、その内の81%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得するなど高い評価を得た。また開発元は、その後もアップデートを続けて各種コンテンツの追加などをおこなう意欲をみせていた。しかし6月になって、Steamからストアページが突如削除され配信停止となってしまった。

配信停止の背景には、販売を担当していたBD Gamesの問題があったようだ。同社が販売し、同じく配信停止となった『Bio Prototype』の開発元Emprom Gameによると、BD GamesはSteamキーを無料配布するイベントをプライベートなプレイヤーグループ内で定期的に実施し、キー提供者には好評レビューを要求していたという(関連記事)。そうした行為は、Steamの開発者向け規約にて禁じられている。また本作『アーティファクトシーカー』の開発元Lynkpin Gameは、BD Gamesが規約違反を繰り返していたため、BAN処分にしたとValveから伝えられたそうだ。

その結果、BD Gamesが取り扱っていた多数のタイトルが、Steamから一斉に削除されることとなった。これを受けてLynkpin Gameは、『アーティファクトシーカー』のストアページの管理権を自らに移し、再公開するようValveに求めたが、認められなかったとのこと。そこで同スタジオは、新たなストアページを開設して再配信を目指すこととなったそうだ(Discord)。同様の動きは、Bold Fishの『life is not auto』や、MILLIDIAの『運命のエレジー』、SMOKING BEARの『ヘビーストームシャドウ』といった、BD Gamesの旧取り扱いタイトルでも確認されている。


今回公開された新ストアページは、日本語環境ではタイトルが『アーティファクトシーカー』のままとなっているが、英語環境では『Artifact Seeker: Resurrection』となっており、形式上は別のゲームとしてストアページが開設されたことがうかがえる(以前のタイトルは『Artifact Seeker』)。言い換えると、本作の既存ユーザーであっても、『Artifact Seeker: Resurrection』は所有していないかたちとなる。

既存ユーザーは、新たに配信されるバージョンにセーブデータを移行させることは可能であるものの、今後配信されるアップデートを受け取るには、新バージョンを購入する必要があるとのこと。これは、開発元に旧バージョンのストアページ管理権がなく、アップデートも配信できないためだ。ユーザーは不満かもしれないが、同スタジオにとって致し方ない状況ともいえるだろう。

『アーティファクトシーカー』は、PC(Steam)向けに7月26日に再配信予定。配信から2週間は40%オフで購入可能となり、また今後配信予定のDLC「Legacy of Mortia」とのバンドル版も割引価格にて提供されるとのこと。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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