患者の精神世界でトラウマを治療するホラーADV『Nevermind』に日本語字幕が導入、現在Steamで配信中


開発スタジオFlying Molluskは、Steam早期アクセスにて販売中の一人称視点ホラーアドベンチャーゲーム『Nevermind』に日本語字幕を導入したことを明らかにした。現地時間6月28日にリリースされた最新ビルドVer 0.02.74にて、ベータ版という形で10か国語の言語が導入されており、そのなかに日本語字幕が含まれている。

バイオフィードバック対応のホラーADV

『Nevermind』は、最新テクノロジーによって他人の脳に入り込むことができるようになった未来の地球を描くホラーアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは他人のトラウマを治療する医師「ニューロプローバー(Neuroprober)」となり、脳の中で記憶の断片を拾い集め、患者を悪夢から救わなければならない。物理法則にとらわれない患者の奇妙で悪意ある世界描写が魅力である。また“バイオフィードバック”に対応している点も特徴で、対応のセンサーを取り付けてゲームをプレイすれば、プレイヤーの心拍数などに応じて視界などゲームプレイに影響がでる。

『Nevermind』のゲームプレイは、基本的に『Myst』のようなパズルアドベンチャーとなっている。その一方で、ゲーム内では患者の独白や手紙のようなアイテムも多数登場するため、患者のトラウマや背景を理解するには、英文をある程度は読めることが必須だった。今回の日本語アップデートにより、より多くの日本人ユーザーが『Nevermind』を楽しめるようになったといえるだろう。日本語ローカライズはベータ版とされているものの、一部フォントが小さい点や不自然な句読点の改行位置などを気にしなければ、クオリティはなかなかのものだ。

なお現在はすでにVer 0.02.75が配信されており、こちらでは当初Windows 8および8.1のみだった対応OSに、Windows 7が完全ではないものの加えられている。『Nevermind』はKickstarterを経て現在Steam早期アクセスにて配信されている。価格は2480円。2015年10月には、さらなるレベルを収録したほか、VRもサポートした完成版がリリースされる予定である。


初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。