ブラックホール育成放置ゲーム『A Game About Feeding A Black Hole』さっそく人気上昇中。「赤ちゃんブラックホール」にひとくちサイズ小惑星を餌付け

デベロッパーのAarimousは12月16日、放置系ゲーム『A Game About Feeding A Black Hole』の配信を開始した。対応プラットフォームはPC（Steam）。ゲーム内は日本語表示に対応している。本作はリリース直後から多くの好評を集めている。

本作は、ブラックホールに小惑星を与え大きくしていく放置系ゲームだ。画面中央に小さなブラックホールが、その周辺には小惑星が浮遊している。プレイヤーは小惑星を砕き、ブラックホールに吸い込ませることで資金を獲得。アップグレードを購入し、限られた時間でどこまで大きくできるかを目指していく。

ゲームを始めると、シンプルな平面のフィールドの中央にブラックホールが、そして周辺に小惑星が出現する。プレイヤーは円状のカーソル「ブレイカー」を動かすことができ、円に小惑星を入れることで破壊。砕いた小惑星は自動でブラックホールに吸い込まれ、一定数吸い込むことでレベルアップ。「ベビーブラックホール」から始まり、徐々にランクを上げていく。1プレイ（セッション）ごとに制限時間が設定されており、時間内にどこまで高ランクのブラックホールを作り出せるかを目指す。

小惑星を破壊すると資金を獲得でき、セッション終了後のアップグレード画面で使用可能だ。カーソルの威力や影響範囲、タイマー延長などの恒久アップグレードを購入して“破壊効率”を上げ、より多く・より硬い天体をテンポよく処理できるようになる。『クッキークリッカー』などに代表されるような、インクリメンタルな成長が主軸となっている。

アップグレードの中にはゲームプレイを大きく変えるものもあり、ブレイカーに反応して周囲に連鎖して電撃を与える「電気小惑星」や、一定時間ブレイカーのサイズやスピードにバフをかける「月」などが段階的に登場する。壊せばインパクトの大きい特殊な惑星を狙うのか、ブレイカーで愚直に潰していくのかという選択が生まれることで、セッションごとの忙しさは徐々に上昇。最終的にはレーザーや爆発なども発生するなど、破壊はより派手にスケールを増していく。

本作は9月にSteamにて基本のゲームサイクルや一部アップグレードを体験できるデモ版をリリースし好評を博していた。今回の正式版では100以上のアップグレードを含む完全版のメインモードのほか、背景が暗くなる「ダークモード」、アップグレードツリーが異なる複数のゲームモードも収録。一部モードは現在ロックされており、今月末にかけて数日ごとに解放されていくようだ。

そんな本作はリリース後からさっそく好評を集めており、Steamユーザーレビューは本稿執筆時点で120件92％が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。本作は1セッションが短いことによる気軽さや、アップグレードとセッションをテンポよく繰り返す中毒性が持ち味。ミニマルなビジュアルやUIも落ち着きがあり、まったりプレイできるインクリメンタルゲームとして同ジャンルのファンから好まれている様子だ。

アップグレードツリーがインフレしていることで一度に選べる選択肢が少ない点や、成長が実質一本道であるというゲームデザインについては、ゲームプレイのバリエーションが少ないとする声も一部見られるが、総じて短時間で楽しめるコンパクトな放置ゲームとして高評価を得ている。Steam同時接続プレイヤー数もピーク時で2122人を記録し、その中毒性を物語っている（SteamDB）。

本作の開発を手がけるAarimousは、アメリカ在住のAndy氏によるインディーデベロッパーだ。これまでにグリッドベースの「ヴァンサバ系」ゲーム『Chess Survivors』や、ヘックスタイル街づくりゲーム『Hexagod』などミニマルなデザインのゲームを開発してきた。『A Game About Feeding A Black Hole』は3作目で、エンジニアリングディレクターのThornityことCory Darby氏と共同開発した作品となる。リリース初日となる本日にはさっそくバグ修正を含むホットフィックスが配信されているほか、今後数日間でQoL向上や新しいゲームモード解禁を含むアップデートの配信を予定しているとのこと。

『A Game About Feeding A Black Hole』はPC（Steam）向けに発売中。ゲーム内は日本語表示に対応しており、一部要素を体験できるデモ版も配信中だ。リリースを記念して、12月30日までは通常300円のところを30％オフの210円で購入できるセールも開催されている。