『カービィのエアライダー』では、バンダイナムコスタジオの内製ゲームエンジン「SOL-AVES(ソルアヴェス)」が採用か。長らく開発中のゲームエンジン

『カービィのエアライダー』では、バンダイナムコスタジオの内製ゲームエンジン「SOL-AVES(ソルアヴェス)」が使用されているようだ。

任天堂は11月8日、Nintendo Switch 2向けライドアクションゲーム『カービィのエアライダー』のオンライン体験会「おためしライド」を開始した。これに伴い、本作はバンダイナムコスタジオの最新内製ゲームエンジンを用いて開発されている可能性が浮上した。

本作は、『星のカービィ』シリーズのレースゲーム『カービィのエアライド』の続編だ。それぞれ能力のことなるカービィやデデデ大王、メタナイトなどのライダーとなり、個性的なエアライドマシンに乗ってレースをする。簡単操作を採用しつつも、ライバルを攻撃してスピードアップさせるなど戦略的なゲームプレイが特徴だ。

『カービィのエアライダー』は11月20日発売予定で、それに先立って本作を体験できる「おためしライド」が、11月8日から11月17日までの期間限定で実施中。期間中の各日には、指定の6時間だけオンラインマルチプレイを楽しめる。また、操作の基本を学べる「教習所」なども用意され、教習所は期間中はいつでもプレイ可能だ。

本作は、桜井政博氏がディレクターを務めており、バンダイナムコスタジオが開発を担当していることが同氏から公表されている。『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』などでもおなじみの座組だ。そして開発においては、バンダイナムコスタジオの内製ゲームエンジン「SOL-AVES(ソルアヴェス)」が使用されているようだ。弊誌英語版読者のJames McWhirter氏の情報提供によると、今回配信された「おためしライド」のアプリにて知的財産の表記を確認すると、同エンジンのロゴが確認できるという。

「SOL-AVES(ソルアヴェス)」については、バンダイナムコスタジオが2022年にその名称について商標出願したことで存在が明らかになった。その後、同スタジオは実際に開発を進め、現在も同ゲームエンジンの開発体制を強化しているとして担当するエンジニア職を募集中。求人ページでは、「最高のビジュアル表現」「ゲーム体験をさらに深化させる」といったキーワードが記載されている。

これまでのところ「SOL-AVES(ソルアヴェス)」の採用タイトルはほとんど確認されていないが、先述した知的財産の表記への記載から、『カービィのエアライダー』の開発に投入されたとみて間違いなさそうだ。上述の求人ページでは、同ゲームエンジンは「多彩なゲームタイトルの開発現場を支える基盤」であるとも述べられているため、今後さまざまなタイトルに採用されるかもれしれない。

ちなみに弊誌は2022年に、バンダイナムコスタジオに内製ゲームエンジンについてインタビューをおこなっている。そこで話題の中心となったゲームエンジンが「SOL-AVES(ソルアヴェス)」であるのかどうかは定かではないが、Unreal EngineやUnityといった他社製ゲームエンジンに基盤を任せるのではなく、自社で基盤を作る技術力を持ち続けたいとする開発背景や、オープンワールドのような複雑かつ大規模なタイトルにも対応できることを目標としていることなどが語られていた。

『カービィのエアライダー』は、Nintendo Switch 2向けに11月20日発売予定。オンライン体験会「おためしライド」は11月17日まで実施中だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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