『428』イシイジロウ氏の新作「渋谷実写アドベンチャーゲーム」では、複数の主人公の物語がシンクロし合う群像劇システムふたたび。まずはプロトタイプ制作から本格始動
ゲームデザイナーのイシイジロウ氏は5月28日、渋谷を舞台とした“実写アドベンチャーゲーム”の開発&発売を目指す「渋谷実写アドベンチャープロジェクト」のクラウドファンディングを開始した。

ゲームデザイナーのイシイジロウ氏は5月28日、渋谷を舞台とした“実写アドベンチャーゲーム”の開発&発売を目指す「渋谷実写アドベンチャープロジェクト」のクラウドファンディングを、クラウドファンディングサイトうぶごえにて開始した。7月25日23時59分まで実施され、初期目標金額は500万円に設定されている。
イシイジロウ氏は、チュンソフトやレベルファイブなどで多数のゲーム作品を手がけた実績を持つゲームデザイナーだ。代表作のひとつとしては『428 ~封鎖された渋谷で~』が挙げられる。今回手がける新作実写アドベンチャーゲームにて同氏は総監督を務め、脚本は同作でもタッグを組んだ北島行徳氏が担当。さらに、『街 ~運命の交差点~』の雨宮桂馬役で知られるあらい正和氏や、『428 ~封鎖された渋谷で~』で御法川実役を務めた北上史欧氏が、出演者として参加するという。

新作実写アドベンチャーゲームは、『街 ~運命の交差点~』『428 ~封鎖された渋谷で~』『タイムトラベラーズ』の続編ではなく、完全に独立した作品になるとのこと。一方で、“群像劇”としてのゲームシステムは継承。“複数の主人公がシンクロし合う物語”という群像劇システムをあらためて実写で実現し、静止画×テキストによるクラシカルな演出の中で、キャラクター視点が切り替わるマルチサイト構造をふたたび味わえるゲームプレイを目指しているそうだ。
また本作では、過去の偉大な群像劇アドベンチャーの“利他的”な仕組みにならい、複数の主人公が互いのストーリーに影響を与えあうことで、世界観に奥深いリアリティと楽しさをもたらすゲームデザインが採用。イシイジロウ氏は、「面白いシナリオとゲームシステムを第一義にすること」を掲げ、作品の根幹であるシナリオやシステムを最大限に活かす開発をおこなうとした。


なお今回のクラウドファンディングは、新作ゲームの製品版を完成させるためではなく、各方面に本作をプレゼンテーションするための、約1時間程度プレイ可能なプロトタイプの制作費用を募るためにおこなわれている。All-or-Nothing方式で実施されており、目標金額に未達の場合はプロジェクトは未成立となり、全額返金される。目標金額を超えた場合は、全額をプロトタイプのクオリティアップに活用し、完成版ゲームのクオリティアップにもつなげるとのことだ。製品版の対応プラットフォームは未定である。
クラウドファンディングの出資プランは、2000円から10万円のものまで複数用意。活動レポート「共犯者だより」閲覧権の提供のほか、プロトタイプ版のプレイムービーを受け取れたり、ゲームタイトル命名投票権やスタッフロールクレジット掲載権が提供されたり、特製Tシャツがプレゼントされたりといったプランがある。
「渋谷実写アドベンチャープロジェクト」のクラウドファンディングは、クラウドファンディングサイトうぶごえにて7月25日23時59分まで実施中。出資プランの詳細や、イシイジロウ氏をはじめとするプロジェクト参加者のコメントなどは、同クラウドファンディングサイトを確認してほしい。