引っ越し前住居探索ゲーム『Moving On』配信開始。ミクロサイズの身体となり、寂しさ漂う家の中で思い出の写真の欠片を集める

Josh Freeman氏は5月30日、引っ越し前住居探索アクションゲーム『Moving On』をPC(itch.io)向けに公開した。Name your own price方式でのリリースとなっている。

ゲームデザイナー兼プログラマーのJosh Freeman氏は5月30日、引っ越し前住居探索アクションゲーム『Moving On』をPC(itch.io)向けに公開した。ユーザーが任意の金額を支払いダウンロード可能なName your own price方式でのリリースとなっている。

『Moving On』は、引っ越しを目前に控えた家の中を探索し、住人の思い出の一部と思しき写真の断片を集めていく一人称視点の3Dアクションゲームだ。プレイヤーはアリと同じサイズのミクロな身体となり、巨大なステージと化した家を舞台にさまざまな部屋を冒険する。まだ生活感が残る家の内部は荷造りの段ボール箱で埋め尽くされており、BGMのピアノの音色も伴いどこか寂しさが漂う。


木の温もりが全体に感じられる家は広く、2階建てとなっている模様だ。周りには木々が生えていることから、住人は自然の中で穏やかな暮らしを営んでいたのかもしれない。ゲームを開始すると玄関と見られる場所からスタートし、キッチンを経由して浴室や寝室などの各部屋をあちこち進んでいく。


基本操作は歩行とダッシュに加えてジャンプのみとシンプルながら、トイレットペーパーをよじ登って床から洗面台に移動したり、風呂場でアヒルのおもちゃに乗って水の上を渡ったりといったミクロな身体ならではのギミックも存在。また、通気口を通じて別の部屋に入れるほか、割れた窓のすき間から家の外に渡された細いロープの上を歩いていくスリリングな場面も用意されている。一方で、高い場所から落ちてしまうと少し前の地点からやり直しとなるため、小さい身体によるデメリットもあるようだ。

作中に登場するテキストはギミックの説明に関する最小限のものに抑えられており、ストーリーの多くはプレイヤーの想像に委ねられている。この物語の背景について思いを馳せながら家の隅々に目を向けていくと、本作の世界をより深く味わえるだろう。


本作を手がけたJosh Freeman氏は、アメリカのレイク・ワシントン工科大学にてデジタルゲームとインタラクティブメディア分野を専攻し、学士課程を修めた人物。itch.ioでは同氏が在学中のグループワークとして開発した家脱出アクションゲーム『Big Problems』を含む他作品も複数公開されている。同作で使用したアセットは『Moving On』の開発にも受け継がれているとのことなので、あわせてプレイしてみるのもよさそうだ。

『Moving On』は、PC(itch.io)向けにName your own price方式で配信中だ。

Yuta Tanaka
Yuta Tanaka

本や映画や演劇と同じように、ゲームは世界と自分をつなぐもの。誰もが気楽に出入りできるゲームの浅瀬を広げていくことに、少しでも関われたらうれしいです。

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