個人開発者のHagar Nahari氏は5月15日、弁当作りシミュレーションゲーム『Make a bento』をPC(itch.io)向けに無料公開した。
『Make a bento』は、詰める具材や弁当箱の見た目などをカスタムし、独自の弁当をデザインしていくシミュレーションゲームだ。日本の伝統文化を伝える教育的な意図を込めて制作されたという。テキストはおもに英語で書かれているものの、一部では日本語も併記されている。
本作では「左」「右上」「右下」の3パートから構成された弁当箱に、用意された米や麺類、肉や野菜といったおかずの数々を選び、仕切りの中へ配置していく。それぞれのブロックに入れられる具材は各選択肢のうち1種類までとなっており、異なる主食や主菜・副菜を同時に詰めることはできない仕様。一方で、主食の上にゴマや梅干しを乗せたり、副菜に動物やクローバーのピックを刺したりと、ちょっとしたアレンジは可能となっている。
選択肢のいくつかはマウスオーバーにより説明文が表示され、おにぎりや梅干しのほか、ウサギのかたちに剥いたリンゴ、タコさんソーセージ、湯葉、前述のピックについての背景への理解が深められる仕組み。日本の食文化に馴染みが薄いという方も、疑問を解決しながら気軽に弁当作りを楽しめそうだ。
また、弁当の中身以外の点でもカスタムをおこなうことが可能だ。弁当が置かれている背景をデフォルトのコタツから屋外でのピクニックや学校の机の上といったシチュエーションに変更できたり、弁当箱と箸の色や柄を好みのパターンにしたりして、自分だけのマイ弁当を作り上げよう。作中には弁当の画像をPNGファイル形式で出力できる「Export」ボタンも設けられており、マイ弁当をSNSなどでシェアする遊び方も想定されていることがうかがえる。
本作を手がけたHagar Nahari氏はUX・UIデザイナーとしての仕事と並行して、これまでに4本のゲームをitch.ioでリリースしてきた。このたびの『Make a bento』はゲーム開発者のNitsan Caduri氏との共同プロジェクトであり、同氏は作中におけるBGMの制作も担当している。なおNahari氏の公式サイトではユーザーテストなどを踏まえた本作の開発プロセスが詳しく明かされているので、興味がある方はのぞいてみるのもよいだろう。
『Make a bento』は、PC(itch.io)向けに無料公開中だ。