ウッドデッキ構築ゲーム『ROGUE LIGHT DECK BUILDER』リリース直後から話題沸騰。木の板を打ちつけていくだけなのに、しっかりローグライト

Gil Lawson氏は5月5日、『ROGUE LIGHT DECK BUILDER』をPC(itch.io)向けにリリースした。釘とハンマーで木の板を打ちつけ、ウッドデッキを構築していくローグライトアクションゲームだ。

個人開発者のGil Lawson氏は5月5日、ウッドデッキ構築ローグライトゲーム『ROGUE LIGHT DECK BUILDER』をPC(itch.io)向けにリリースした。作品の公開をトレイラーとともに伝えるLawson氏のXアカウントのポストには、本稿執筆時点で1万6000件を超える「いいね」が寄せられており、多くの注目が集まっている。


『ROGUE LIGHT DECK BUILDER』は、家のベランダと見られる場所に釘とハンマーで木の板を打ちつけ、ウッドデッキを構築していく3Dビジュアルの物理ローグライトアクションゲームだ。プレイヤーは2×7マスの穴が空いた作りかけのウッドデッキに、木板を一枚一枚打ちつけながらデッキ全体の完成を目指す。その過程でできるだけ多くのキャッシュを稼ぎつつ、各種の強化アイテムを購入して周回プレイに挑み、解放のための「鍵」を手に入れるのが最終的な目標とされている。


本作では「husband」と名乗る謎の存在に命じられ、ウッドデッキづくりの作業に従事していく。なぜその必要があるのかは特に明かされないままゲームは進行するが、husbandによると彼らは家の改善に取り組んでおり、作業の報酬としてキャッシュが与えられるという。どういった理由なのかは不明なものの、husbandは作業を直接は手伝えず、イスに座ってただ言葉を投げかけてくることしかできないようだ。

家の外に出てウッドデッキづくりに取りかかると、手袋をつけた左右の手が登場する。右手はハンマーを携え、左手は釘を押さえる補助的な役割を果たす。ウッドデッキの左手前側から順番に板をはめ込んでいき、各板の端の計4か所に釘を打ちつけると、次の板へ進むことが可能となる。2×7マスのウッドデッキをすべて埋め終えたら家の中に戻ってhusbandの話を聞き、受け取ったキャッシュで強化アイテムを購入。そして再び作業を始めから繰り返すというのがゲームプレイのおもな流れだ。

 


釘打ちにおいては、任意の箇所をクリックすることで釘をセットし、マウスの移動により右手を操作してハンマーを振っていく。釘の頭部をヒットすると少しずつ板へと打ち込んでいくことができるが、ここではハンマーの勢いも必須となる。振るスピードが遅いと当たっても釘を打ち込めず、一定以上の力を込めて打つアクションが求められる。釘を外れて左手に命中してしまうと、ペナルティとしてキャッシュが減額されるため注意が必要だ。無事に釘を打ち終わると1本ごとに作業報酬が計算され、画面左上のキャッシュの額が変動していく。釘をクリーンヒットして「パーフェクト」の評価を得たり、途中でランダムに出現する虫を叩き潰したりして発生するボーナスを狙いつつ、100万ドルの鍵を入手しよう。

また強化アイテムとしては、クリーンヒットの発生確率が上昇する「ハンマー」、命中率の向上やさまざまな効果が追加で現れるようになる「釘」、ペナルティの減少やスイング速度が上昇する「手」などが用意。いずれも複数回にわたりアップグレードがおこなえる。なお作中では稀にスペシャルな板が登場することがあり、しだいに減っていくカウントが尽きる前に打ちつけ終えられると残りのキャッシュをすべて獲得できるイベントも存在する。ショップで「板」を購入すると、その際のカウント上限の引き上げも可能だ。


これらの各種要素が『ROGUE LIGHT DECK BUILDER』のゲームプレイをローグライトジャンルとして成立させており、タイトル名がウッドデッキづくりにもかけたダブルミーニングとなっている点や独特のシュールな雰囲気が、このたびの話題につながっている模様だ。

筆者も実際に触れてみたところ、コツをつかむまでの難度の高さや、周回時の強化によってゲームプレイが大きく異なる部分もあり、単なる釘打ちに留まらない変化に富んだ楽しさも味わえた。冒頭で挙げたLawson氏のポストに対しては、「スピードランに挑戦した」とスコア結果のスクリーンショットを送るユーザーも現れており、itch.ioでは「人気の新作」に早々とピックアップされるなど今後のさらなる盛り上がりも期待できそうだ。

『ROGUE LIGHT DECK BUILDER』は、PC(itch.io)向けに配信中。価格は1.99ドル(約306円)からで、任意の金額を上乗せしての購入も可能となっている。

Yuta Tanaka
Yuta Tanaka

本や映画や演劇と同じように、ゲームは世界と自分をつなぐもの。誰もが気楽に出入りできるゲームの浅瀬を広げていくことに、少しでも関われたらうれしいです。

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