ヤドカリ・ソウルライク『Another Crab’s Treasure』、見た目と裏腹に骨太アクションとして好評スタート。探索要素や難易度調整アシストも完備
デベロッパーのAggro Crabは4月26日、ソウルライクアクションゲーム『Another Crab’s Treasure』を配信した。対応プラットフォームはPC(Steam/Microsoft Store)/Nintendo Switch/PS5/Xbox Series X|S/Xbox Oneで、Xbox Game Pass向けにも提供されている。本作は、さっそく高い評価を獲得している。
『Another Crab’s Treasure』は、ヤドカリが主人公のソウルライクアクションゲームだ。ゲーム内は日本語表示に対応。とある海の浅瀬でひとり暮らしていたヤドカリのクリルは、その土地を併合したという公国からの使者により、税金を滞納していると突然指摘。しかし支払えるものがなかったために、自身の家すなわち背負っている貝殻を奪われてしまう。そしてクリルは、大事な貝殻を取り戻すために海底世界を冒険することとなる。
舞台となる海底世界には、昆布の森やサンゴ礁、砂の城で作られた街、あるいは底知れぬ暗闇の深海などのエリアが広がっており、海底には人間が捨てたゴミが散乱。また、魚やカニなどの敵が徘徊している。クリルは、道中で拾ったフォークをメイン武器にして戦うことになる。本作はソウルライクゲームであると公言されているとおり、特にボスなど強大な敵とは、気の抜けない歯ごたえあるバトルが展開される。
海底では、クリルが背負うことのできる空き缶などのゴミを発見できることもある。これは防具代わりになり、中に隠れて敵の攻撃をしのぐためにも役立つが、耐久力がゼロになると壊れてしまう。また、そうしたゴミには種類ごとに固有のスキルが備わっており、うま味ゲージを溜めることで発動可能。同ゲージは、ボスを倒して習得できる技にも使用することになる。このほか、資源を集めて各種ステータスを強化できる要素も用意されている。
本作は4月26日に配信開始され、Steam版の同時接続プレイヤー数は、これまでのピーク時に約2300人を記録(SteamDB)。まずまず好調だといえる数字である。またSteamのユーザーレビューは、本稿執筆時点で約250件のうち98%が好評とする「非常に好評」ステータス。レビュー集積サイトMetacriticのメタスコアは79となっており、ユーザー・メディア双方から高く評価されている。
レビューでは、かわいいビジュアルながら、本格的なソウルライクに仕上がっているバトルゲームプレイや、謎めいた海底世界のレベルデザインおよびその探索要素、貝殻代わりに背負うゴミによるカスタマイズ要素などが好評。また、複数用意された設定にて難易度を調整できるアシストモードの存在を評価する声もある。
ちなみにそのアシストモードでは、クリルの防御力をアップさせたり、敵のHPを下げたり、あるいは死亡時のアイテム喪失を無効化したり、ゲームスピードを遅くしたりなどの設定が可能。なかにはクリルに拳銃を背負わせて、その銃を撃てるようになるといったユニークなものも存在する。
本作の開発元Aggro Crabは、高い評価を得た廃オフィス探索アクションゲーム『Going Under』を手がけたことで知られ、本作『Another Crab’s Treasure』は同スタジオにとっての第2作目。設立者でアートディレクターのNick Kaman氏によると、本作のアイデアは同氏がゲーム業界入りする前の8年前から温めていたそうで、上の投稿にある当時描いたというマップは、そのまま本作にて実現されたそうだ。
『Another Crab’s Treasure』は、PC(Steam/Microsoft Store)/Nintendo Switch/PS5/Xbox Series X|S/Xbox One向けに配信中。Xbox Game Pass向けにも提供されている。