仏教SFお遍路巡りゲーム『悟遊戯 OHENRO 88』発表。西暦56億7600万2025年の地球・四国島で88種の仏データをインストールし、悟りのプログラムを実行する
現代美術分野を中心に活動するアーティストのたかくらかずき氏は4月20日、仏教SFお遍路巡りゲーム『悟遊戯 OHENRO 88』を開発中だと発表した。あわせて同作の世界観を伝えるコンセプト映像が公開されている。
『悟遊戯 OHENRO 88』は、人類が消え去った西暦56億7600万2025年の地球を舞台に展開される、仏教とSFの要素を融合させたお遍路巡りゲームだ。ロボット型のキャラクターとなったプレイヤーは、突如宇宙から落ちてきた人工衛星「MYOJO」に“悟り”のプログラムを譲渡される。しかしそのプログラムはP2Pネットワーク上のブロックチェーンによって管理されており、「四国島」にある88ヶ所のサーバーから「仏」と呼ばれるNFTデータを見つけ出さなければならない。88種類の仏データをすべてインストールすることで、“悟り”のプログラムを実行するのが物語のおもな目的となるようだ。
作品の全容は謎に包まれているが、公開された映像からは広大なスケールの設定と緻密で繊細なピクセルアートが混ざり合い、レトロな雰囲気と新鮮さを兼ね備えた独特の描写がうかがえる。曼荼羅絵をモチーフとした仏データの様子は、視覚的な情報量が多く見ていて圧倒されそうだ。
本作の発売時期や対応プラットフォームなどの詳細は明かされていないものの、今年7月19日から21日までの3日間に渡り京都で開催されるゲームショーケースイベント「BitSummit Drift」にて、体験版の試遊を実施する予定が伝えられている。なお本作は、たかくら氏が2018年にSTUDIO TOKOYO名義でPC(Steam)向けにリリースした2Dシューティングゲーム『摩尼遊戯TOKOYO』の精神的な続編になっているとのこと。
本作開発者のたかくら氏は3DCGやピクセルアニメーションなどの技術を用いて、東洋思想とデジタルデータをテーマにアナログ・デジタル両方の形式を駆使した作品を手がけるアーティストだ。「シャキーン」「マチスコープ」といった教育番組へのアニメーション提供でも知られ、最近では仏教とゲームの関係性を探求するオンライン勉強コミュニティ「曼荼羅団」を主催している。
本作『悟遊戯 OHENRO 88』においてはゲームディレクション・グラフィック・シナリオを担当しており、ブロックチェーンゲームの企画や開発をおこなうバーガースタジオと共同で制作が進められているという。また、『塊魂』シリーズなどを筆頭に多数のゲームミュージックを生んできた作曲家の三宅優氏が参加していることもあり、サウンドの面でも期待ができそうだ。『悟遊戯 OHENRO 88』の今後の情報に注目していきたい。
『悟遊戯 OHENRO 88』は現在開発中。 京都で7月19日から開催される 「BitSummit Drift」に出展予定だ。