中世都市づくり戦略ゲーム『Manor Lords』、Steam作品ウィッシュリストランキング1位に上り詰める。リリース目前の快挙

 

デベロッパーのSlavic Magicが開発中の中世都市建設・戦略ゲーム『Manor Lords』が大きな注目を集めているようだ。この4月に入って、Steamでのウィッシュリスト登録者数ランキングの1位に上り詰めている。


『Manor Lords』は、14世紀のドイツ・フランケン地方をモチーフにした世界を舞台にする都市建設・戦略ゲームだ。プレイヤーはこの中世を生きる領主となり、未開の地を開拓。土地ごとの特徴にあわせていくつも集落を作りながら、活気ある街へと発展させていく。また、本作には他地域との交易など外交要素も用意され、領土をめぐって戦争が勃発することもある。

街づくりにおいては、住宅地や商業地区、工業地区などを建設。本作は、実際に発展を遂げた中世の町や村の歴史を参考にしたシステムが採用されており、たとえば住宅地を割り当てると、住民たちは実在した土地区画制度に従って家を建てていくとのこと。住民からは税金によって収入を得られ、また農場や牧場などを通じて資源も入手可能。住民たちのさまざまなニーズにあわせて商品へと加工し、流通させたり交易に使ったりできる。

近隣の領主との戦争への備えも忘れてはいけない。外交の結果として戦争になると、街から集め育成した民兵を率いて、リアルタイムで展開する戦略バトルに挑むことになる。戦いにおいて自らの兵士が死ぬと、それは住民が減ることを意味し、街の経済に影響を及ぼす。また、彼らが戦地へ出払っている間も、街が維持できるように配慮することが求められるそうだ。

 


本作は2020年7月に発表され、開発が続けられてきた。開発元Slavic Magicはポーランドに拠点を置くインディースタジオで、映画製作に携わった経験をもつという設立者Greg Styczeń氏が、ほぼ個人で本作の開発をおこなっているとのこと。本作は発表当時から注目を集め、当時公開されたゲームプレイトレイラーは現時点で約130万回再生を記録。その後Steamストアページが公開されると、ウィッシュリスト登録者数もぐんぐん伸びることとなった。

本作のSteamウィッシュリスト登録者の具体的な数字としては、今年1月に200万を突破したことが報告されている。これは当時Steam全体で2位に位置する登録者数だ。そして4月になり、ついに1位にまで上り詰めたことが明らかになった。『Hades II』や『Hollow Knight: Silksong』『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』などの期待作を抑えての快挙である。


先述した200万ウィッシュリスト達成当時、Styczeń氏はもともと楽観的な見積もりとして「1万4000件くらい集まれば最高だ」と考えていたと明かし、驚きを語っていた。本作がこれほどまでに注目を集めることになった理由としては、そのゲームコンセプトが支持されたことはもちろんであるが、パブリッシャーのHooded Horseとタッグを組んだことも大きいかもしれない。同社は、『Against the Storm』や『Terra Invicta』など人気の戦略・シミュレーションゲームを数多く取り扱っており、そうしたジャンルのファンに本作を大いにアピールできた可能性があるだろう。

『Manor Lords』は、PC(Steam/GOG.com/Microsoft Store)向けに4月26日に早期アクセス配信予定だ。PC Game Pass向けにも提供される。また、ゲーム内は日本語表示に対応予定のようだ。