『鉄拳8』4月のアプデで通称「監獄マッチ」導入へ。故意の回線切断を繰り返す悪質ユーザー同士をマッチングさせる

バンダイナムコエンターテインメントは3月29日、対戦格闘ゲーム『鉄拳8』の情報番組「TEKKEN Talk Live」を放送。悪質な不正プレイユーザーへの対応などが報告されている。

バンダイナムコエンターテインメントは3月29日、対戦格闘ゲーム『鉄拳8』の最新情報を届ける番組「TEKKEN Talk Live」を放送。このなかでは悪質な不正プレイユーザーへの対応も報告され、今後は故意の回線切断を繰り返すユーザー同士でマッチングさせる方針が明かされた。


バンダイナムコエンターテインメントは昨日3月28日、『鉄拳8』にて悪質な不正プレイ(エンドユーザー向けライセンス契約違反)をおこなったユーザーに対し、無期限を含むアカウント利用停止措置を講じたことを公表。今回の番組ではこのことについての説明がおこなわれ、数千人規模でのアカウント利用停止措置となったことが報告された。“悪質な不正プレイ”の内容については上に掲載した公式ポストにあるとおりで、番組ではこのうち「故意の回線切断」についての今後の方針が説明された。

故意の回線切断とは、オンライン対戦時に負けそうになったプレイヤーが、インターネット通信を切断し試合を強制的に中断させる行為のこと。番組に出演した本作のゲームディレクター池田幸平氏や鉄拳プロジェクト・チーフディレクターの原田勝弘氏によると、4月2日に実施予定のアップデートでは、故意の回線切断を検知する仕組みを見直し改善させるという。新たに独自サーバーを導入し、切断したユーザーを確実に検知し、処分できる仕組みを整えているそうだ。

またこのアップデートに伴い、全プレイヤーの切断率が0%にリセットされる。そして、故意の回線切断を繰り返し切断率が上昇したユーザーは、同じく切断率の高いユーザーと優先的にマッチングされるようになるとのこと。開発チーム内では、このペナルティを「監獄マッチ」と呼んでいるそうだ。そしてさらに回線切断を繰り返し、ほかのユーザーからの通報などの証拠が集まると、最終的にはアカウント利用停止処分となる。


こうした監獄マッチのような仕組みは、ほかのオンラインゲームではチート対策などの一環として導入例がある。たとえば『EverQuest II』や『CoD: Warzone』『Apex Legends』『タイタンフォール』『OUTRIDERS』などが挙げられ、検出したチーター同士でマッチングさせているという。『Fall Guys』にも、同様の仕組みが一時実装されていたようだ(関連記事)。不正ユーザーに自らのおこないを身をもって体験させ改心を促すと同時に、一般ユーザーを守るという狙いがあるのだろう。『鉄拳8』においては故意の回線切断対策として導入されるかたちだ。

番組ではこのほか、ユーザーが確認できる他ユーザーの切断率が正しく表示されないことがあった問題の修正なども予定していると報告。また、回線切断が故意か否かはメーカー側で判断できるため、意図せず切断された場合は心配しなくても大丈夫であると説明された。加えて、悪質な不正プレイのひとつに挙げられた「煽り」について、鉄拳ファイトラウンジでの付きまとい行為や、テキスト・ボイスチャットによるハラスメント行為などを指しており、対戦プレイ時のキャラクターの操作は対象ではないと明確化された。


『鉄拳8』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中。また、4月5日には新プレイアブルキャラクター「エディ・ゴルド」が追加予定となっており、「プレイアブルキャラクターYear 1 Pass」が同梱されている「デラックスエディション」「アルティメットエディション」所有者は、4月2日から早期アクセスが可能だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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