迷宮入り事件推理ゲーム『未解決事件は終わらせないといけないから』Steamにて好評スタート。薄れゆく記憶を紡ぎ、ウソと真相を暴く

 

個人開発者のSomi氏は1月18日、『未解決事件は終わらせないといけないから』を発売した。対応プラットフォームはPC(Steam)。本稿執筆時点ではさっそくSteamユーザーレビューで「非常に好評」ステータスを獲得するなど、好調なスタートを見せている様子だ。

『未解決事件は終わらせないといけないから』は推理アドベンチャーゲームだ。本作の主人公となるのは、退職した元警察官の清崎蒼。清崎は12年前に少女・犀華が行方不明になった事件を捜査していた過去を持つ。当時この事件は解決せずに、未解決事件として処理されていた。それから時が経ったある日、警察を辞めた主人公のもとに若い警官が「犀華ちゃん行方不明事件」解決の協力を要請しに来る。主人公は昔の事件捜査の記憶を思い出そうとするが、証言者全員が嘘をついているということが明らかとなる。プレイヤーは主人公が正しい記憶を思い出すのをサポートし、事件の真相を暴くことを目指すのだ。


本作では主人公が事件の記憶を思いだし、過去の証言がSNSのタイムラインのような形式で表示される。「犀華ちゃん行方不明事件」に関する過去の証言を整理し、正しい形に並べ替えていくことが本作のゲームプレイとなる。ただし記憶が曖昧なため、証言は「語り手・時系列・内容」がバラバラな状態で表示されてしまう。プレイヤーはそれぞれの証言を精査して、「誰が」「いつ」供述したのかを正すことで事件の真相を明らかにしていくわけだ。なお本作には二つのエンディングが用意され、想定プレイ時間は2~3時間になっているとのこと。

本作は1月18日にSteamで発売。リリース後にはじわじわとプレイヤーが集まり、連日ピーク時には約500人の同時接続プレイヤー数を記録している(SteamDB)。またSteamユーザーレビューでは、本稿執筆時点で約320件中97%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。レビューでは、ほどよく難しい謎やストーリー面が好評を得ている。また直感的にテンポ良くプレイできるインターフェイスや、品質の高い日本語翻訳などが本作の高評価に繋がっているようだ。インフルエンサーのロッズ氏の投稿など、SNS上で口コミが広まっている様子も見られる。


本作を手がけるのは、韓国に拠点を置く個人開発者のSomi氏だ。同氏はこれまで主にミステリーADVを開発しており、過去には『リーガルダンジョン』や『Replica』などをリリース。その内主要な3作は「罪悪感三部作」と呼称され、それぞれの作品に良心が痛むような内容が描かれてきた。そんなSomi氏の新作『未解決事件は終わらせないといけないから』でもほの暗い罪悪感の描写など同氏の手腕が発揮され、評価を受けているかたちだろう。

『未解決事件は終わらせないといけないから』は、PC(Steam)向けに発売中。現在リリースを記念して本作のセールが実施され、10%オフの720円で発売中だ。