親会社ゲーム事業閉鎖で心配された『MARVEL SNAP(マーベル・スナップ)』、開発元が約140億円の資金を調達。運営継続に充てるほか新作も開発へ

Second Dinnerは1月9日、シリーズB投資ラウンドを通じ、ゲーム専門投資会社Griffin Gaming Partnersから1億ドル(約140億円)の資金を調達したと発表した。今回調達した資金は『MARVEL SNAP(マーベル・スナップ)』の開発・運営などに充てられるという。

デベロッパーのSecond Dinnerは1月9日、シリーズB投資ラウンドを通じ、ゲーム専門投資会社Griffin Gaming Partnersから1億ドル(約140億円)の資金を調達したと発表した。Second Dinnerはデジタルカードゲーム『MARVEL SNAP(マーベル・スナップ)』の開発元であり、今回調達した資金は同作の開発・運営などに充てられるという。

『MARVEL SNAP』は、マーベルの世界観をもとにしたデジタルカードゲームだ。マーベルのスーパーヒーローやスーパーヴィランを表す、それぞれパワーやアビリティが異なるカードが多数用意され、プレイヤーは12枚のカードでデッキを構築。ロケーションと呼ばれる陣地を巡り対戦する。リスクを取ってより多くの勝利報酬を狙うスナップシステムや、3分程度で勝負が決する手軽さなどが特徴となっている。

本作は、2022年10月にPC(Steam)/iOS/Android向けに基本プレイ無料にてリリースされ、これまでに累計2200万ダウンロードを記録し、収益は2億ドル(約290億円)を超えるという。プレイヤーからも高評価を受けており、好調であるといえる。

ただ昨年11月には、本作の運営継続が不安視される出来事があった。当時海外メディアReutersが関係者の証言として、本作の販売元Nuverseが閉鎖され、ゲーム事業から撤退する方針であると報じたのだ。Nuverseの親会社は、TikTokの運営元としても知られるByteDanceで、Reutersに対しゲーム事業の再編を認めたという。ただ開発元Second Dinnerは、『MARVEL SNAP』の運営を継続するとの声明を出し、ユーザーの不安はひとまず払拭されるかたちとなった(関連記事)。


そしてこのたびSecond Dinnerは、投資会社Griffin Gaming Partnersから1億ドル(約140億円)の調達に成功。資金の使い道としては、『MARVEL SNAP』を世界規模で成長させていくための独立した運営の継続と、新作の開発および運営が挙げられている(Game Developer)。新作の詳細は未公表だが、現在おこなわれているスタッフの募集要項によると、まだ開発の初期段階であるようだ。また、マッチ3パズルなどのパズルゲームの開発経験について言及されている部分もある。

『MARVEL SNAP』に関しては、先日1月5日に今後の開発ロードマップが公開された。リリース準備がほぼ整っている要素としては、定期的なゲーム内イベントの実施や、アルバム機能の改善、カードビジュアル効果およびフレームの選択機能などが示されている。さらに、クラン機能の実装や、特定キャラクターのブースターを入手できる機能などが開発中。このほか、新たなゲームモードやカードシステム、クラン対戦機能などが計画されているとのことだ。


『MARVEL SNAP(マーベル・スナップ)』は、PC(Steam)/iOS/Android向けに基本プレイ無料にて配信中だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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