任天堂のNintendo Switch向けレースゲーム『マリオカート8 デラックス』について、大手市場調査会社が公開した米国での10月の売り上げランキングにて、初めてトップ20圏外となったことが注目を集めているようだ。海外メディアNintendo Lifeが報じている。
『マリオカート8 デラックス』は、Wii U向けに発売された『マリオカート8』およびその追加コンテンツをNintendo Switch向けに移植し、さらに新規要素を導入した作品。Nintendo Switchのローンチから約1か月後の2017年4月28日に発売された。
市場調査会社Circana(旧NPD Group)のエグゼクティブディレクターでゲーム業界担当アナリストを務めるMat Piscatella氏は11月18日、同社が先日公開した米国での10月のゲーム売り上げランキングを振り返り、『マリオカート8 デラックス』がトップ20圏外になったと指摘。本作は発売以来毎月ランクインしてきたが、ついにその記録が途絶えたとのこと。
同月のランキングでは、『Marvel’s Spider-Man 2』や『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』『アサシン クリード ミラージュ』など新作9タイトルがランクイン。『Call of Duty Modern Warfare 2』や『エルデンリング』『マインクラフト』といった旧作も存在するが、『マリオカート8 デラックス』は8月は10位、9月は15位と徐々にランクを下げ、10月になって多くの新作により圏外へと押し出された格好にもみえる。
なおこのランキングにおいて、任天堂タイトルに関してはダウンロード版の売り上げが反映されていないことは留意すべきだろう。本稿執筆時点では、米国ニンテンドーeショップのダウンロードランキングで本作は5位につけており、今も高い人気を維持している。とはいえ、最大市場の米国にて発売から実に78か月連続でランクインし続けてきた大記録だっただけに、今回注目されることとなった。
『マリオカート8 デラックス』は、今年9月末時点で5701万本を売り上げており、任天堂のNintendo Switch向けタイトルとして現在第1位の記録となっている。同じく今年9月末時点でのNintendo Switch本体の売り上げが1億3246万台であることを考えると、かなり高い割合のユーザーが本作を購入していることがうかがえ、その人気の高さが先述した78か月連続ランクインに繋がったのだろう。今回初のランク圏外となったことについて前出の海外メディアNintendo Lifeのコメント欄では、パッケージ版の売り上げだけでランクインし続けてきた事実に驚きを示したり、シリーズ新作の登場に期待する意見などが寄せられている。
なお本作では、DLCとして「コース追加パス」が販売され、コースやキャラクターが順次追加。そして先日11月9日にその第6弾コンテンツが配信開始され、「コース追加パス」にて予定されていたすべての追加コンテンツが出揃った。今のところ新たなコース追加パスが販売される予定はなく、本作の展開としてひと段落ついた様子である。
『マリオカート8 デラックス』は、Nintendo Switch向けに発売中だ。