『フォートナイト』にて「ゲーム内ボイスチャット録音・通報機能」実装。直前5分間をローカル保存、相手の不適切言動を運営に送信できる
Epic Gamesは11月16日、『フォートナイト』に音声通報機能を実装することを発表した。同機能は、ゲーム内ボイスチャットを利用して不適切な行為をおこなうプレイヤーに対して、措置を講じる際に活用される。発表にあわせて、同機能に関連するFAQページも公開されている。
『フォートナイト』は、Unreal Engineなどを手がけるEpic Gamesが開発・運営する、基本プレイ無料のTPSバトルロイヤルゲームだ。本作は、2017年の先行アクセス版配信開始から、世界中の幅広い年齢層から人気を集めている。現在は「チャプター1」当時の環境へとさかのぼる最新シーズン「チャプター4: シーズンORIGIN」を開催中。シーズン開始間もなく過去最多同時接続プレイヤーを記録するなど、配信開始から6年を迎えた今なお人気を誇っているゲームだ。
今回発表された音声通報機能では、ゲーム内ボイスチャットにおいて『フォートナイト』のコミュニティ規定に違反していると思われるプレイヤーを通報する際に利用できるという。具体的な違反内容としては、いじめや嫌がらせ、差別的言動などが想定されているとのこと。機能の実行時は通報を行う直前の5分間を録音し、音声クリップとしてEpic Gamesへ送信可能になるという。
音声通報機能の実装を告知する公式ニュースページの記述によれば、同機能を利用して録音されるデータはユーザーの利用するデバイス(ローカル)に保存される仕様とのこと。このため、ボイスチャットが自動で記録/収集されることはないそうだ。またユーザーが送信しない限りは、Epic Games側からのボイスチャット音声にアクセスする手段は一切もたないとされている。よって今回『フォートナイト』に実装された音声通報機能は、ボイスチャットを常時監視して不適切行為を自動で摘発する機能ではないようだ。Epic Gamesに送信された音声クリップは、14日間または通報されたプレイヤーへの制裁期間、いずれか長い期間を置いたのち削除されるとのこと。また、通報されたプレイヤーから異議申し立てがあった場合には、制裁判断を審議するため保持期間が最大14日間延長される。
同機能の実装に伴って、ゲーム内オプションには新たに「音声通報」の項目が追加され、ユーザーはあらかじめ「オン」または「可能な場合にオフ」の選択が可能だ。「可能な場合にオフ」の設定は、フレンド同士でパーティ内で、参加者全員が同設定としていた場合にのみ有効化される。それ以外の場合では、基本的に音声通報機能が有効化されるかたちとなる。
なお、この設定はユーザーの年齢に応じて取り扱いが異なり、18歳未満のユーザーは原則として設定がオンの状態となるとのこと。音声録音を希望しない18歳未満のプレイヤーには、あらかじめ自身のボイスチャットをミュートするかボイスチャットを無効化することが推奨されている。また、親または保護者向けには、Epicアカウントのポータルからペアレンタルコントロールを利用し、こどものボイスチャット設定を管理可能であることも案内されている。こどもに向けては、不適切な行為(いじめ・嫌がらせ・差別)から特に手厚く保護するための環境整備が整えられているかたちだ。そのほか詳細については、『フォートナイト』公式のニュースおよびFAQページを参照されたい。
『フォートナイト』では新シーズン「チャプター4: シーズンORIGIN」が開催中だ。