セガは11月8日、『龍が如く7外伝 名を消した男』(以下、龍が如く7外伝)を発売した。同作の影響により、ファーストサマーウイカ氏の人気が上昇しているようだ。ファンが増えている様子が散見される。
『龍が如く7外伝』は『龍が如く』シリーズ新作だ。同作では、『龍が如く6 命の詩。』にて姿を消した桐生一馬が、『龍が如く7 光と闇の行方』の時間軸中何をしていたかが描かれる。外伝ということで、『龍が如く』シリーズのスケール感は引き継ぎつつも、コンパクトに冒険や物語が描かれる。本作では、ほかのシリーズ作品と同じくタレントやインフルエンサーが出演。その中でファーストサマーウイカ氏が人気を博しているようである。
ファーストサマーウイカ氏(以下、ウイカ)は、テレビタレントである。アイドルグループBiSのメンバーを経て、ファーストサマーウイカとして歌手・女優・タレントなどマルチな才能を開花。売れっ子の仲間入りをはたした。特徴は、トークスキルだろう。大阪府出身ということで関西弁を用いて軽妙に会話を展開していく。役者活動と同様に、バラエティでも活躍を見せている。
そんなウイカ氏は『龍が如く7外伝』では、赤目として登場する。赤目は蒼天堀の影で暗躍する存在。さまざまな情報を把握し、蒼天堀を裏から掌握している。ではヤクザなのかというと、そうではない。むしろ反社会的勢力を嫌い、ホームレスを含めた社会的に弱い存在を守ることに躍起。蒼天堀の平和を強く願う人物なのである。
そんな赤目は「Akame」としてすでに海外コミュニティに愛されているようだ。Akameがお気に入りだというユーザーの声のほか、ファンアートなども続々生み出されている。面白いのは、Akameを扮するウイカ氏のさまざまな面が注目されている点。日頃から『龍が如く』シリーズの情報を発信するXユーザーJack345氏が、ウイカ氏が赤目を演じていることにふれつつ、いろんな一面があると、ウイカ氏のInstagramにある写真を数々紹介。パンツスタイルやファンキースタイル、フェミニンな衣装など、さまざまな格好をしたウイカ氏を紹介。同投稿は1000近い「イイネ」を獲得している。
なおJack345氏は、ウイカ氏の魅力を感じられる動画として、同氏が歌う楽曲「Open the Door」のPVを紹介。同PVは、ウイカ氏が新型コロナウイルス隔離期間中だった期間に、自宅で自ら出演・監督・撮影・編集を務め完全セルフプロデュースしたという映像。ウイカ氏が音楽にあわせてさまざまな服装に着替えて映っていく、等身大なビデオになっている。これらのポストには「彼女はマジで好き」「聖なる贈り物」など、楽しげな反応が数多く寄せられている。
こうした人気の理由としては、ウイカ氏が『龍が如く7外伝』で大きな存在感を見せていることが大きいだろう。本作では桐生は主に蒼天堀を舞台に活動をする。蒼天堀でのイベントのほとんどにウイカ氏扮する赤目が絡んでくる。クエストシステムも赤目ネットワークなるシステムが中心となっている。プレイ時間の多くは、なんらかのかたちで赤目とともに過ごすことになる。本作の裏の主人公ではないかとすら思うほどだ。
また赤目はキャラ的にも印象深い。裏社会で活躍するがカタギであり、仁義を重んじ、お調子ものであり、愛嬌もある。これまでの『龍が如く』シリーズの女性キャラとはまた異なるキャラである。桐生との掛け合いも軽妙であり相性ばっちり。作中では強い女として描かれることが多いだけに、前述のウイカ氏のかわいらしい写真は赤目とギャップがあるとして受けているのかもしれない。
なおウイカ氏は『龍が如く7』でシリーズにハマり、ぜひシリーズに出たいということで生キャバクラ嬢オーディションに参加。しかし、その参加前日ぐらいにセガ側がウイカ氏に赤目役をオファー。入れ違いになってしまい、当日オーディションに会場入りしたウイカ氏は、結果的にキャバ嬢役としては落選したという珍エピソードをもっている。
Googleトレンドなどを見ても、ウイカ氏の海外での知名度が伸びていることがわかる。『龍が如く』シリーズといえば国内で人気を博してきたが、今は海外でも人気がありグローバルIPとして成長しつつある。同シリーズに登場する国内タレントの人気が海外で伸びるということは、今後もあるかもしれない。
『龍が如く7外伝 名を消した男』は11月9日、PC(Steam/Microsoft Store)およびPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中だ。PC/Xbox Game Pass向けにも提供されている。
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