Epic Games Japanの岡田和也氏は10月25日、同社を10月末をもって退職すると発表した。“レイの諸事情”と説明しており、Epic Gamesで実施された大規模レイオフの影響を受けたと見られる。
岡田和也氏はカプコンを経たのち、2016年にEpic Games Japanへと入社。サポートエンジニアとしてUnreal Engineを利用する開発者のサポートをおこなってきたほか、さまざまな講演にも参加。自身のXアカウントでは、Unreal Engineの新情報を解説したり補足したりするなど、多岐にわたる分野で国内Unreal Engineコミュニティを支えてきたわけだ。疑似物理プラグイン「KawaiiPhysics」を作り、同プラグインは人気ゲームにカスタマイズされつつ採用されるなど、活躍の幅も広い。
また岡田氏はゲームの個人開発もしており、その技術力やノウハウを活かし、『双腕のソルダート』なるアクションゲームを制作中。技術者向けイベントだけでなく、インディーゲームイベントでもしょっちゅう顔を出すなど、Epic Games Japanの顔のひとりともいえる存在だった。
そんな岡田氏が10月をもってEpic Games Japanを退職するようだ。同氏はさまざまな活動を振り返りつつ、Epic Games Japanのメンバーに感謝の言葉を綴っている。また11月にはUnreal Engineを使っている会社に活動の場所を移しながら、勉強会などを開催していくとのこと。岡田氏が活躍する姿が今後も見られそうだ。
Epic Gamesは収益を維持するためとして、9月末にスタッフの16%となる830人を解雇。ゲーム開発や中核事業に支障が出ないように、解雇された従業員の3分の2は「コア開発以外のチームにした」と告知していた(関連記事)。その対象は本国アメリカのスタッフだけではなかったようだ。Epic Games Japanでは、Unreal Engineコミュニティや『フォートナイト』のコミュニティを支えた今井翔太氏が、レイオフの影響を受けてEpic Gamesを離れたと先日報告。そして今回岡田氏もまた、そうしたレイオフの影響を受けて同社を離れるようだ。
今井氏と岡田氏は、Epic Games Japanおよび日本のUnreal Engineの興隆を支えたメンバーである。Epic Games Japanは『フォートナイト』の成功なども含めて事業を拡大してきた。一方で、古株メンバーの一部は本国の影響を受け会社を離れつつある。Epic Games Japanもまた変革を迎えているのだろう。岡田氏や今井氏、そしてEpic Games Japanの今後の活躍が注目される。