PC/Nintendo Switchでも使えるドリームキャスト用コントローラー、プロトタイプが公開。ビジュアルメモリ対応、セガ公認製品を手がける周辺機器メーカーより
ゲーム周辺機器メーカーのRetro-Bitは、アメリカ・ポートランドで10月13〜15日に開催されたイベント「Portland Retro Gaming Expo」に出展。ドリームキャスト・コントローラをもとにした製品のプロトタイプを公開した。その模様を海外メディアSHIRO Media Groupが伝えている。
Retro-Bitは、セガとライセンス契約を締結しており、これまでにメガドライブやセガサターンの復刻コントローラー、およびそれらを無線化するなど発展させたコントローラー製品を発売している。先日にも、セガサターンコントロールパッドをベースに、アナログスティックなどを追加した「SEGA Saturn 2.4GHz Wireless Pro Controller」を発表したばかりだ(関連記事)。
同社はセガとのライセンス契約締結直後、国際家電見本市「CES 2018」に各種コントローラーを出展。その際にはドリームキャスト・コントローラの復刻版も展示されていたが(関連記事)、それ以降は音沙汰がなく、今回のイベント出展が久々の続報となった。同社は、これまでに発売したセガ公認製品での経験を踏まえながら、開発を本格化させているところだそうだ。
今回出展されたのは、ドリームキャスト・コントローラをベースにした有線タイプと無線タイプのコントローラーだ。オリジナル版をそのまま復刻したものではなく、独自の仕様が加えられた製品が展示。まだプロトタイプの途中段階で、人間工学的な部分などが最終的なデザインではないそうだが、具体的な仕様がいくつか判明している。
基本的な形状はオリジナル版を再現しつつ、ABXYボタンの横にCボタンとZボタンが追加された6ボタンスタイルとされている。C/Zボタンには、L/Rトリガーと同じ入力が割り当てられているとのこと。また、このプロトタイプには搭載されなかったが、製品版ではセレクトボタンやHOMEボタンも追加されるという。
十字キーもオリジナル版とは異なり、セガサターンコントロールパッドと同じ丸型のものが搭載。アナログスティックはトップが窪んでおり、現在一般的なパーツが使用されている。また有線コントローラーでは、オリジナル版とは逆に本体奥側からケーブルが出るかたちとなっている点も注目だ。
これらのコントローラーは、PCやNintendo Switchなどに加え、ドリームキャストでも使用できる予定。そして、ドリームキャストで使用する際にはビジュアルメモリが利用できるように、有線コントローラーには拡張ソケットが1つ搭載されている。オリジナル版は2つ搭載されていたが、電源供給に問題があるため1つだけにしたそうだ。なお振動機能はコントローラーに内蔵される。
一方の無線コントローラーには拡張ソケットが存在しないが、無線レシーバー側に拡張ソケットが用意され、そちらでビジュアルメモリを利用可能。コントローラーの拡張ソケットがあった部分にはバッテリーが収納されるようだ。無線レシーバーもプロトタイプが展示されたが、まだ最終的なデザインではないとのこと。また、拡張ソケットのないタイプの無線レシーバーの販売も計画しているそうだ。
これら製品の発売時期は未定。Retro-Bitは、2024年内には開発において良い進捗をみることができるだろうとしており、仕様はまだ変更される可能性があるそうだ。価格についても未定であるが、Retro-Bitの他製品と大きく変わらない設定にしたいとのことである。