Steam「圧倒的に好評」ブーメランゲーム開発元、スタジオ閉鎖へ。高評価獲得したのに、お金も資金サポートもない
アメリカ・ニューヨークに拠点を構えるゲームスタジオDANG!は10月3日、スタジオを閉鎖すると発表した。同スタジオは2021年7月に『Boomerang X』をリリースし、Steamユーザーレビューでは「圧倒的に好評」ステータスを獲得していた。次回作に注目が集まる中、無念のスタジオ閉鎖となった。
DANG!は、5人による小規模スタジオだ。メンバーの多くは2018年にレンセラー工科大学を卒業しており、学生時代のつながりから発足したと見られる。さまざまなプロトタイプを作成したのち、『Boomerang X』を制作。パブリッシャーDevolver Digitalとタッグを組んだことで注目を集めた。
『Boomerang X』はPC/Nintendo Switchでリリース。ブーメランとアクションを組み合わせた、ハイスピードシューターとして、高い評価を集めた。Steamでは791件のレビューのなかで95%の好評率の「圧倒的に好評」ステータスを獲得。2022年末には新たなデモをリリースするなど、アップデートも続けられてきた。次回作に着手していると思われたが、スタジオは閉鎖に至るようだ。
声明では閉鎖理由として、次回作を制作する上での資金および支援パートナーを見つけられなかったことが挙げられている。またクラウドファンディングについても、かつては検討したが断念したそうだ。小さな何かを今後する可能性は否定しないとしつつ、スタッフは別々の道を歩むとコメント。別れの言葉を綴った。
高い評価を獲得したにもかかわらず、スタジオが閉鎖することとなったDANG!。『Boomerang X』でパブリッシャーを務めたDevolverからも次回作に向けてはうまく支援を得られなかったということだろう。いま欧米のゲームスタジオは続々とレイオフやスタジオ閉鎖が進んでおり、DANG!の閉鎖もそうした波を象徴する事例なのかもしれない。どこも資金確保には苦労しているようである。