SF群像劇ゲーム『十三機兵防衛圏』、ついに売上100万本突破。クチコミパワー、ウルトラジワ売れで大台到達
アトラスは8月31日、『十三機兵防衛圏』の全世界累計販売本数が100万本を突破したと発表した。足掛け4年弱での大台突破となった。また100万本突破を突破してNintendo Switch版が半額の税込3839円で購入できるセールも展開されている。
『十三機兵防衛圏』は、ヴァニラウェアが開発するアドベンチャーゲームだ。厳密には横スクロールアドベンチャーパートとストラテジーパートを含んだ作品である。本作では、滅びゆく運命にある地球を舞台に、抗う若者たちの足掻きが描かれる。ヴァニラウェアが描く細やかで幻想的なビジュアルに加え、13人の少年少女たちの視点から時間軸を利用したストーリーが語られるザッピングシステムを採用。13人の若者たちの過去が横スクロール形式で描かれる追想編と、彼らが未来へと立ち向かうRTS形式の崩壊編、そして物語や設定をフォローアップする究明編で構成されている。
本作は、まず2019年11月にPS4向けに発売された。ヴァニラウェアとアトラスがタッグを組んだ話題作である一方、国内のみの発売で、ゲーム内容も謎に包まれていることから、発売当初はさほど注目を集めていなかった。しかしながらその後、購入者から称賛の声が寄せられ始める。13人の少年少女の視点から紡がれる重厚なストーリーやアドベンチャーとストラテジーを交えた独自のゲームシステム、それらを高いレベルに融合させたジュブナイルゲームとして、極めて高い評価を獲得した。
売上としては発売から2か月後に売上10万本に到達。そこから年月をかけて売上を伸ばし、2021年には売上50万本を突破。そして2023年8月には100万本突破報告が、アトラスからなされたかたち。海外版の展開や、Nintendo Switch版の展開がこうした売上を後押ししたとみられる。しかしなにより、プレイヤーからの評価がそうした追い風を力強く支えているだろう。
昨今ではゲームはデジタルストアで購入される機会が増え、バックカタログとして売上を伸ばすゲームが多い。それゆえに、全体的にジワ売れゲームは増加傾向である。とはいえ、発売から2か月でやっと10万本の売れ行きだったゲームが、4年をかけて100万本に到達したというのは特筆すべきものがある。本作がバイラル化しやすいマルチプレイゲームではなく、シングルプレイゲームであるという点も留意したい。良いものを作れば評価される、そして売れるという例のひとつになるのかもしれない。
『十三機兵防衛圏』はPS4/Nintendo Switch向けに発売中。Nintendo Switch向けには半額セールが実施中である。