デベロッパーCold Brewは7月27日、見下ろし型ローグライトシューティング『Disfigure』をリリースした。対象プラットフォームはPC(Steam)。『Disfigure』(外観を損なうの意)というタイトル通り、本作に登場するモンスターはどれもおぞましい容貌ばかり。ある種のホラー要素を兼ね備えた本作がリリース以降、徐々に高評価を集めている。
『Disfigure』は、昆虫を思わせる容貌のモンスターが無数に蔓延る暗闇の中、さまざまな武器を駆使して生き延びることを目指す見下ろし型視点のシューティングゲームだ。いわゆるサバイバー系のゲームである。プレイヤーはピストル・ショットガン・大剣など全10種の武器からいずれか一つを選び、徐々にエスカレートしていくモンスターの波を生き延びていくこととなる。無彩色を基調としてダークな雰囲気を醸し出す本作は、モンスターの量・密度と並行して造形のおぞましさも上昇していくことが特徴の一つだ。本稿執筆時点でのSteamストア上のレビューでは、265件97%の高評価により「非常に好評」のステータスを獲得している。
本作ではゲームを攻略する上で重要な要素としてFog of War(戦場の霧)の概念が採用されている。プレイ開始時点でプレイヤーが視認できるのは自分を中心とした円内のみ。しかし、その範囲外の暗闇からは無数のモンスター達が確実に押し寄せてきている。選択した武器が銃火器であれば闇雲に発砲して着弾地点でモンスターの位置に見当をつける、近接武器であれば自ら近づいてモンスターを視認してから攻撃するなど、一般的な見下ろし型シューティングゲームとは異なった戦略が求められる。
本作は前述の通りのモンスターがどれもおぞましいデザインとなっている。これが相まって、目前の標的を引き撃ち(後ずさり)しながら排除している間に、警戒を怠った背後から別のモンスターが突然視界に入り込む場面はさながらジャンプスケア(ホラー的)な演出として機能するのだ。デベロッパー公式サイトの記述によれば、モンスターの造形は意図して“グロテスク”なデザインが志向されており、プレイヤーに視力を“節約”させる狙いがあるようだ。このようなシステムにより提供されるホラー体験と怖いもの見たさが緊張感を生んでおり、そうした要素が本作の評価を支える理由のひとつと考えられるだろう。
倒した敵から得た経験値で開放するパークは100種以上存在し、ダメージ量/攻撃手段や範囲以外に「視界」に関するパラメータが付与されているものが多数存在する。これによってプレイヤーは自身のビルド(パークの組み合わせ)によって視界の量をある程度コントロールすることが可能となる。
ただし、広い視認性を確保しようとひたすら視界を拡張し続ければ、プレイヤーはやがておびただしい量のモンスターを直視せざるを得なくなる。遠方の敵を自動で攻撃したり、敵の移動速度を低下させたりといった視界にいれずに立ち回るためのパークも用意されているため、こうしたビルドの構築はプレイヤーの好みと“耐性”に大きく左右されるだろう。一味違った見下ろし型シューティングを楽しみたい人は一度プレイしてみるとよいだろう。
『Disfigure』はPC(Steam)向けに無料プレイで配信中。開発元Cold Blewへのドネーションとして580円のDLCも配信されているため、デベロッパーの支援を希望する人はそちらの購入を検討されたい。