自由度絶大SFローグライク『Caves of Qud』2024年正式リリースへ。16年以上の開発を経てついに正式デビュー
パブリッシャーのKitfox Gamesは7月28日、『Caves of Qud』を2024年に正式リリースすることを発表した。対応プラットフォームはPC(Steam/itch.io/GOG.com)。
『Caves of Qud』はローグライクRPGだ。本作の舞台となるのは、何千年も未来の地球。そこでは文明が崩壊し、また新たに豊かな文化が根付いていた。生物たちは劇的な変異を遂げ、カニやロボット、高度エントロピー生物などが派閥を築くようになった。人類の中にも突然変異体(ミュータント)が存在。このような世界でプレイヤーは、変異を遂げていない純粋な人間(True Kin)、もしくはミュータント(Mutated Human)として生きていくことになる。本作ではさまざまな場所に過去の伝承や記録などが存在している。世界を冒険し遺跡や文献に触れることで、なぜ地球がこのような姿になったのかということを解明していくのだ。
本作では、自動生成によって2Dのオープンワールドが展開される。またワールドはサンドボックス構造であり、ゲーム内の壁は掘ったり、溶かして溶岩にしたりすることが可能だ。そして本作のゲームプレイは伝統的なローグライク。ゲーム内の行動はターン制によって管理され、プレイヤーとNPCが交互に行動する。60種以上の派閥に分かれて存在しているNPCたちと交流や戦闘を重ね、ワールドを探検していくのだ。パーマネントデス制が採用されており、一度死んだら操作キャラが失われてしまう。一方、不得手なユーザーのためにも、死んでもチェックポイントからやり直しできるモードなどが用意されている。
また、本作は自由度の高さも特徴だ。まずゲーム開始前には、豊富な選択肢からキャラクターを作成可能。プレイヤーは先述のとおり純粋な人間もしくはミュータントのどちらかを選択し、多様な特徴の組み合わせと能力値の振分けをおこなう。亀の甲羅をもつミュータントガンマンや、クローン能力をもった人間など、自分好みの属性を作り上げるのだ。なおキャラ作成では、いくつかの選択をおこなうだけの便利なプリセット機能が用意されている。
さらに本作のSteamストアページでは、「何でもできる(Anything and Everything)」と謳われている。本作では荒唐無稽なことさえも実現することができるようだ。たとえばトレイラーで紹介されているように、お互いの体を交換することで、ヤギやロボット、ドアまでもプレイヤーキャラとして操作することができる。ほかにも自分自身のクローンを作製してその手足を食べたり、ヤギを仲間にして鎖帷子やショットガンを装備させたりすることなどが可能だ。本作では、想像し得る限りのさまざまなことを試せるだろう。
本作を手がけるのは、アメリカに拠点を置くFreehold Gamesだ。本作は2007年に開発が始められ、2010年の12月にはベータ版を公開。2015年には約8年の開発期間を経てSteamで早期アクセス配信が開始された。本稿執筆時点のSteamユーザーレビューでは、約5600件中95%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスを獲得している。ユーザーからは、絶大な自由度や魅力的な世界観などが評価されているようだ。
そして開発開始から16年が経ち、今回ようやく本作の正式版の目途が立ったかたちとなる。パブリッシャーのKitfox Gamesによる協力のもと、2024年に正式リリースされる予定だ。これまで頻繁にアップデートが重ねられており、正式リリースに向けてさらなるブラッシュアップがおこなわれていくことだろう。今後の展開も楽しみにしておこう。
『Caves of Qud』はPC(Steam/itch.io/GOG.com)向けに、早期アクセス配信中。2024年には正式リリースされる予定だ。