SFアメリカン忍者アクション『闇の仕事人 KAGE』リメイク版登場が示唆される。当時のサウンド担当が懐かしのメロディを奏でる

 
*画像は公式動画のもの

国内開発チームTENGO PROJECTは7月21日、同チーム公式YouTubeチャンネルにて新PVを公開した。動画では、同チームの新作プロジェクトが『闇の仕事人 KAGE』のリメイクとなる可能性が示唆されている。


TENGO PROJECTはナツメアタリ株式会社に所属する開発チームだ。メンバーはファミコン時代からゲーム開発に携わってきたベテラン開発者、谷口俊一氏、宮部寿保氏、岩月博之氏の3名で構成されている。同開発チームは「16bitテイストリメイクプロジェクト」と呼ばれる過去作のリメイクプロジェクトを推進しており、これまでに『WILD GUNS Reloaded』『THE NINJA WARRIORS ONCE AGAIN』『奇々怪界 黒マントの謎』の3作を配信している。

『奇々怪界 黒マントの謎』


今回公開された動画は、同開発チームのサウンドコンポーザーである岩月博之氏が、同氏の師匠である水谷郁氏のもとを訪ねた際の一部始終を記録したものだ。大阪にて水谷氏と面会した岩月氏は会話の中で、同開発チームが過去作のリメイクを現在開発中であるとしたうえで、水谷氏にその開発資料と思われる書類を手渡す場面から始まる。

動画編集によりその具体的な名称は伏せられているものの、岩月氏はそのタイトルが過去に水谷氏が制作に関わっていることを明かし、今回のリメイクにおいてもその音楽を水谷氏に依頼したいと語る。これを受けた水谷氏はその場で快諾。動画の終わりには開発中のものと思われるゲーム映像とともに水谷氏が演奏を披露し「続報を待て!」の文言で締めくくられている。

もっとも有力なヒントは動画内で水谷氏が演奏したメロディだろう。これは『闇の仕事人 KAGE』のオープニングデモにおけるBGMとみられる。『闇の仕事人 KAGE』は、ファミリーコンピュータ向けに1990年8月10日にナツメ(現ナツメアタリ株式会社)から発売された横スクロールアクションゲームだ。架空の惑星に存在するアメリカを舞台に、プレイヤーとなる二人の忍者「HAYATE」と「KAEDE」は強大な軍事力による独裁体制を敷く「皇帝ガルダ」を打倒すべくたちむかっていく。

本作では鎖鎌・手裏剣といった忍び道具も登場するほか、二人同時プレイ可能な点において当時特徴的なタイトルだった。また北米・欧州でも発売されている本作は、海外から高い評価が多く寄せられているのも特徴。本作発売後に米ゲームマガジンGameProがおこなったレビューでは23/25という満点に近いスコアを獲得。また米ゲームマガジンElectronic Gaming Monthlyでは本作のグラフィックと音楽を“superb(素晴らしい)”との評価をしていたという。今回の動画では、そんな『闇の仕事人 KAGE』が現代向けに登場することが示唆されたのかもしれない。

なお現段階では今回明かされた動画内の情報がすべてであり、詳細は不明。『闇の仕事人 KAGE』のリメイクが正式に発表されたわけではない点には留意したい。TENGO PROJECT公式による続報を待とう。


雑食ゲーマー、好きな言葉は「Random loot」と「Permadeath」です。