サービス停止中の『DEATHVERSE: LET IT DIE』、「LET IT DIEシリーズ3作目」として再構築開発中。UE5を採用し、ひとりでも遊べるゲームへ


サバイバルアクションゲーム 『DEATHVERSE: LET IT DIE』の開発ディレクター新英幸氏は7月19日、同作公式YouTubeチャンネルの動画DevDiary #9にて、現在再開発中の『DEATHVERSE: LET IT DIE』使用ゲームエンジンをUnreal Engine 5へ移行すると発表した。同作は1月6日 の告知後、再開発に向け7月19日にサービスを一時停止。再ローンチに向けて引き続きガンホー子会社のスーパートリック・ゲームズが開発中のタイトルだ。

『DEATHVERSE: LET IT DIE』(以下、DEATHVERSE)は2022年10月に配信開始したサバイバルアクションゲームだ。2017年に配信された『LET IT DIE』から数百年後の世界を舞台にしており同じ世界設定を共有する関連作となる。本作においてプレイヤーは、非人道的なTVショーDEATH JAMBOREEの出演者となり、隔絶された廃墟のなか生き残りをかけたサバイバルゲームに挑むこととなる。

 


本作のサバイバルゲームにおいては、前述のTVショーを盛り上げるという建前で、参加者に対して常にアグレッシブな戦闘を推奨する仕組みが多数取り入れられているのが本作の特徴だろう。キルを獲得するほどに体力・攻撃力へのボーナスが付与されたり、交戦中のプレイヤーの所在地が全プレイヤーへ通知される高性能ミニマップ、試合中盤以降には「ハンター」と呼ばれる超強力NPCがあらわれ、手あたり次第にプレイヤーへと襲い掛かるなど、あらゆるシステムが生存者の減少を加速させていく。試合中、非常にハイテンポな対人戦が楽しめるのが『DEATHVERSE』の魅力の一つである。

しかしながら同作は今年1月6日、リリース当初トラブルが相次いだこと、またプレイ人数に起因するマッチングやラグの問題について、さまざまな対応策を講じたものの根本的な解消に至らなかったとし、一時サービス停止後に抜本的な見直し、再開発に取り組むことを発表していた(関連記事)。


今回の発表は、一時サービス停止予定日として告知されていた7月19日、公式YouTubeチャンネルにて配信された動画DevDiary#9のなかでおこなわれたものだ。出演した開発ディレクター新氏は動画冒頭で本作プレイヤーへの感謝を述べ、続けて再開発において使用するゲームエンジンをUnreal Engine 5へ移行すると伝えた。

これはユーザーから寄せられたアンケートの結果や昨今のゲーム市場を鑑み、開発チーム内での協議結果にもとづいての決断のようだ。前回同チャンネルで2月に配信されたDevDiary#8以降に更新の途絶えていた5か月間は、この変更にともなうシステム移行作業が進められていたという。

また、続く発言の中では再ローンチに向けたゲームコンセプトの方針転換についても明かされている。具体的には前作『LET IT DIE』で好評を得ていたハクスラ要素と、『DEATHVERSE』の対人戦要素を融合させ、単なる「作り直し」ではないまったく新しいタイトルとして開発する意向とのこと。つまりこれは『DEATHVERSE』を『LET IT DIE』シリーズ2作目とした上で、「シリーズ3作目」としての開発を進めていることを意味しているようだ。


新氏は現時点で「方針転換後の詳細情報は公開できない」としたものの、『DEATHVERSE』の対人要素もありつつ、かつての『LET IT DIE』のようなソロプレイも可能な、シリーズ作品どちらのファンも楽しめる作品の予定だとしている。くわえて、以前より多くの質問が寄せられていたという前作からの引継ぎ要素についても、前回にした回答同様、完全な引継ぎは難しいとした一方で、ユーザー毎の前作の課金額を参照し、ゲーム内で「プレゼント」の形式で何らかの還元を予定しているとも語った。

惜しくも一時サービス停止という決断にいたった同作だが、現在も再ローンチに向けた開発は意欲的に継続されているようだ。今後は2~3か月を目安に開発状況を報告したいとしている。今後も吉報を期待したい。