Unreal Engine 5の「ブループリント」機能を“アクションゲーム化”した映像に称賛寄せられる。視覚的プログラミングを分かりやすく表現
インディースタジオImagineDreams Studiosの設立者Fouad Torriss氏は7月5日、同氏が「Unreal Engine 5で制作した、もっともクールなもののひとつ」だとする映像をTwitter上に投稿。その内容が、主にゲーム開発者らの間で注目を集めている。
今回Fouad Torriss氏が投稿した映像は、Unreal Engine 5の機能のひとつ「ブループリント」の画面のようだ。ブループリントとは、Unreal Engine 4から導入されているビジュアルスクリプティングシステムのこと。ノードベースのインターフェースが使用され、イベントや関数などを設定し、それぞれのノードをワイヤーで接続することでゲームプレイ要素を作成できる。視覚的要素中心によるプログラミングでコンテンツを制作できることから、幅広い職種のゲーム開発者のあいだで活用されている機能だ。
投稿映像では、そのブループリントの画面が映し出され、ズームアップしたかと思うと小さなキャラクターが出現。そしてキャラクターが、あらかじめ作成されたノードやワイヤーの上を走り出した。ブループリントの画面上を進んでいくなかでは、まるで2Dアクションゲームのようなゲームプレイが展開されている。
注目すべきは、道中で発生するさまざまなイベントだろう。たとえばサウンドが鳴ったり、画面が揺れたり、キャラクターがジャンプ可能になったり、あるいはノードが移動したり、足場にしたワイヤーが崩れ落ちたり。また映像終盤では敵となるキャラクターが現れ、それを倒すことで閉ざされた扉が開いている。画面をよく見ると、実はそれぞれのイベントはブループリントの機能にて条件と共に設定されており、キャラクターが各ノードを通過することで発動しているのだ。
ブループリントで作成したイベントなどを、キャラクターを使いながらエディタ上で確認でき、視覚的に非常に分かりやすい映像である。この映像に対しては、ゲーム開発者などから多数の好評の声が寄せられている。素晴らしいアイデアだとし、ブループリントの学習用として活用されるべきだという意見も複数みられる。
なお、この映像は実際のブループリント上で実行したものではなく、作成中のコンテンツをリアルタイムに確認できるというコンセプト映像の模様。Torriss氏は、このコンセプト映像自体は非常に基本的な技術にて作られていると述べている。たとえ実際に「動作確認機能」として利用できずとも、プレイできれば楽しそうだ。ただ残念ながら、今のところこの“ブループリントゲーム”を一般に配布する計画はないそうだ。