VR音楽制作ソフト「KORG Gadget VR」早期アクセス配信開始。VR空間内で音源ガジェットに囲まれて曲作り


電子楽器などの製造・販売メーカーKORG(コルグ)とDETUNEは7月7日、VR音楽制作ソフト「KORG Gadget VR」の早期アクセス配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)/Oculus Questストアで、価格はSteam版が3400円、Quest版が2990円。現時点での対応VRデバイスはMeta Quest 2/Meta Quest Proとなっており、Oculus Questストア版はVRデバイス単体で動作可能。

「KORG Gadget VR」は、KORGとDETUNEが共同開発したVR音楽制作ソフトだ。両社はニンテンドー3DS向けの「KORG DS-10」や「KORG M01D」を手がけたことで知られ、のちにMac/iOS向けの「KORG Gadget」を開発。本格的な楽曲制作を楽しめる「KORG Gadget」はNintendo Switch向けにもリリースされており、このたびVRデバイス向けにも移植されることとなった。開発にはUnreal Engineが使用され、UIはNintendo Switch版のものをベースにしているそうだ。

本シリーズでは、各種シンセサイザーやドラム音源などが“ガジェット”として用意され、ガジェット単位でシーケンサーに音を並べ、組み合わせて楽曲に仕上げていくことができる。「KORG Gadget VR」では、ガジェットに囲まれて曲作りをおこなえる、まったく新しいDAW(Digital Audio Workstation)体験を得られるという。他機種版では画面を切り替えながら操作していたところ、本作ではVR空間内にすべてのガジェットとシーケンス・モニターがプレイヤーを囲むように配置され、自分専用の音楽スタジオにいるような感覚で楽曲制作をおこなえるというわけだ。


ガジェットは、現時点では6種類が収録。ダンスミュージックに特化したドラム音源「London」、エレクトロニックミュージック向けベース音源「Miami」、ベクター・シンセシスが特徴のVPMシンセサイザー「Kiev」、ポリフォニック・シンセサイザー「Chiang Mai」、8bitゲームサウンドに特化したポリフォニック・シンセサイザー「Kingston」、そしてウェーブテーブル・シンセサイザー「Warszawa」である。

これらのガジェットは、パラメーター構成はそのままに、デザインを一部改良。より実際の楽器へ近づけるために、すべてのノブやスライダーをパネル上に表示するように変更されている。これによって、あらゆる音をスピーディに作り出していくことが可能とのこと。また、VRヘッドセットのミラーリング機能を使用すれば、本作をライブパフォーマンスにも活用できると提案されている。


KORG Gadget VR」は、PC(Steam)/Oculus Questストア向けに早期アクセス配信中。正式リリースは2023年末の予定で、それまでにガジェットや機能の追加、不具合修正や調整をおこなっていく計画だそうだ。正式リリース時には価格改定も予定されている。