『スーパーマリオRPG』リメイク、オリジナル版ディレクターは開発に関わらず。だけどリメイクはとても嬉しい

 

スーパーマリオRPG』オリジナル版ディレクターのひとりである藤岡千尋氏は自身のTwitterアカウントにて、リメイク版には関わっていないことを明らかにした。一方で、リメイク版については大変喜んでいるようだ。


『スーパーマリオRPG』はスーパーファミコン向けに1996年に発売された同名作品のリメイク版となる。オリジナル版は任天堂と当時のスクウェアとの共同開発作品だ。本作の舞台は『スーパーマリオ』シリーズの世界。あるとき空に巨大な剣があらわれクッパ城めがけて落下し、人々の願いをかなえるスターロードが壊されてしまう。散り散りになった欠片はスターピースとなり、世界中に散ってしまった。マリオはクッパやピーチのほか、マロや、ジーノと共に各地を冒険。スターピースを集めて願いのかなう平和な世界を取り戻すことを目指す。

同作は、バーチャルコンソールでこそリリースされていたものの、長らく移植やリメイクはされてこなかった。しかし先日のNintendo Directにて、リメイク版が発表。Nintendo Switch向けに11月17日に発売されると告知され、オリジナルファンを大きく喜ばせた。リメイク版については、どのスタジオが関わるか不透明。そしてあるユーザーが、オリジナル版のディレクターである藤岡千尋氏に対して「リメイク版に関わっているか」と質問。藤岡氏は、関わっていないとコメント。しかし発表にはとても驚き、そして喜んでいると答えた。

藤岡千尋氏は、サウンドなどにも関わるクリエイターだ。藤岡氏はクリスタルソフトにてキャリアをスタートさせる。『BURAI』や『夢幻の心臓III』に携わったのち、スクウェアに移籍。『時空の覇者 Sa・Ga3』にてサウンドを含めプロデュースを担当し、その後『スーパーマリオRPG』の共同ディレクターとなった。同作に携わった後は、紆余曲折を経てアルファドリームを設立。『マリオ&ルイージRPG』シリーズや『トマトアドベンチャー』などに携わった。アルファドリーム破産後もクリエイターとして活動しており、坂口博信氏が手がけた『ファンタジアン』においては、プランナーとして開発に参加していた(ファミ通.com)。

もともと音楽系のクリエイターとしてキャリアをスタートさせたこともあり、音楽活動も積極的。植松伸夫氏率いるバンドEARTHBOUND PAPASにおいてはドラムとして、conTIKIにおいてはパーカッションとして参加している。

ゲーム・音楽面ともに活動を続ける藤岡氏であるが、リメイク版『スーパーマリオRPG』の開発には参加していないようである。あくまでいちユーザーとして、リメイク版が作られていることを聞いた模様。一方で発売を楽しみにしているとたびたびコメントもしている。


藤岡氏は自身のTwitterにて、毎日タイコ動画を公開。楽しげにタイコを叩く動画が流されている。そうした様子からも、藤岡氏の穏やかなパーソナリティがうかがえる。“自身の関わっていないリメイク版”への好意的な反応を見ても、藤岡氏の温和さが垣間見えるだろう。


なお、現時点では『スーパーマリオRPG』はどのような開発チームが制作しているかは一切明かされていない。ただし、原作の魅力を理解していると推察できるシーンはいくつも確認されている(関連記事)。どのようなスタッフが作っているとしても、そこには愛が込められていることだろう。

『スーパーマリオRPG』はNintendo Switch向けに11月17日に発売予定だ。