『ストリートファイター6』の“オート投げ抜け”修正へ。話題の不具合にカプコンが早期対応へ
カプコンは6月28日、対戦格闘ゲーム『ストリートファイター6』の投げ抜けに関する不具合に対応中であることを発表した。投げ抜けに関する不具合とは、本日SNSで話題になっている“オート投げ抜け”を示すものと思われる。オート投げ抜けは、SNSでアシスト投げ抜けやオートグラップなどいろいろな呼び方をされているが、本稿ではオート投げ抜けと記載する。
『ストリートファイター6』は、対戦格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズの最新作だ。従来の対戦モードをはじめ、シングルプレイが楽しめるストーリーモード「ワールドツアー」や、ゲームセンターをモチーフにした場所でほかのプレイヤーとの対戦や交流を楽しめる「バトルハブ」といったゲームモードが用意されている。さらに、従来の操作方法であるクラシックタイプに加えて、簡単に必殺技を出したりコンボを繰り出したりすることができるモダンタイプを用意するなど、初心者に向けた取り組みがおこなわれている。
『ストリートファイター6』では、パンチやキックといった打撃、打撃を防ぐガード、ガードに対して有効な投げの3すくみが基本となっている。相手の投げに対しては、発生が早い打撃攻撃でカウンター攻撃になる。それ以外にも、一定のタイミングで自身も投げ入力することで、投げ抜けと呼ばれるアクションが発生し、回避することが可能だ。
修正が予定されているオート投げ抜けと呼ばれる不具合は、ガードをして打撃を防ぎつつ、相手の投げ攻撃を防ぐものだ。オート投げ抜けは、修正対応が予定されていることと、公式が不具合と発信していることからわかるとおり、開発側で想定していなかった挙動であり、実戦での使用は避けた方が好ましいことを付け加えておきたい。
オート投げ抜けの一番の強みは、“投げシケ”と呼ばれる投げ、あるいは投げ抜けに失敗したときのモーションが出ないことだ。投げシケは大きな隙となり、その隙を狙われてしまうと相手から大ダメージを受けるリスクがある。なお、『ストリートファイター6』には、仕様として“遅らせグラップ”というテクニックが存在している。こちらも相手の打撃攻撃と投げの両方を防ぐことができるテクニックであるものの、投げシケが発生してしまう。一方でオート投げ抜けを使うと、投げシケを出さずに投げ抜けを狙うことが可能であり、強い行動であると言えるだろう。
国内外を問わず、『ストリートファイター6』プレイヤーの間でオート投げ抜けの存在は話題になっていた。これを受けてかカプコンは、『ストリートファイター』公式Twitterアカウントで対応についてアナウンスをおこなった。投稿によれば、投げ抜けの不具合について原因の調査および修正に向けての対応をおこなっているそうだ。本投稿における“投げ抜けの不具合”はオート投げ抜けを指すと見られ、いずれ修正されて使用できなくなることだろう。
なお、こうした発表を受けてSNSではユーザーから公式への感謝の声が寄せられている。プロゲーミングチームに所属する選手や関係者からも喜びの声が挙がっている。強力なグリッチであっただけに、早急に対応がアナウンスされた点は安心だろう。
ちなみに、本不具合を使うには、デフォルト設定では使用しないボタンをコントローラーに割り当てる必要がある。ただし、『ストリートファイター6』公式大会「CAPCOM Pro Tour 2023」のルールにおける「コントローラー利用規定」では、オート投げ抜けを使うために必要なボタンの割り当てが許されていない。つまり、CAPCOM Pro Tour 2023での公式ルールを採用している大会では使用できない不具合となっている。
『ストリートファイター6』は、PC(Steam)およびPS4/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中。
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