恋愛ホラーADV『ドキドキ文芸部!』のファンメイド長編Mod「ドキドキ卒業物語」公開。“原作本編超え”ボリュームで卒業を描く

 

個人開発者の宇佐城氏は6月24日、「Doki Doki Graduation Story(ドキドキ卒業物語)」を同氏の個人ブログ上で無料公開した。本作はModであり、『ドキドキ文芸部!』に適用することでプレイできる。なお導入の際は、itch.ioより新たに『ドキドキ文芸部!』をダウンロードしてからModを適用して欲しいとのこと。

「ドキドキ卒業物語」は、『ドキドキ文芸部!』をベースに、新たな長編ストーリーを展開する二次創作Modだ。本Modは、ナツキ以外の文芸部員たちが高校三年生になった世界を舞台としている。卒業をテーマにしており、主人公たちが進路に迷いながらも高校生活を送る様子が描かれるようだ。一年を通してコミケや文化祭、クリスマスなどさまざまなイベントが発生する。選択肢による分岐も用意され、気になるキャラと深く交流することができるようだ。

また、『ドキドキ文芸部!』らしいメタフィクション要素も盛り込まれている。モニカがキャラクターの設定やファイルについて言及する場面や、メタ的な演出などが存在しているようだ。本作においても平凡な学園生活だけが描かれるわけではないのだろう。開発者によると、本作のプレイ時間は5時間ほどのボリュームになり、ベースとなった『ドキドキ文芸部!』ゲーム本編以上のボリュームがあるという。なおエンディングの分岐は用意されていないとのこと。


「ドキドキ卒業物語」のベースとなった『ドキドキ文芸部!』は、PC(Steam/itch.io)向けに2017年より配信されている作品だ。Steamでは無料配信され、itch.ioではユーザーが価格を決めるName your own price方式で配信中。また2021年には、これに追加要素を収録した完全版『ドキドキ文芸部プラス!』が発売された。追加要素には全6編の書下ろし長編サイドストーリーなどが収録されている。ちなみにこのサイドストーリーには主人公が登場しない。本Modはこの主人公が登場しないことへのアンサーとして製作されたとのこと。このため、本作では主人公を掘り下げてストーリーが描かれるようだ。

本作を手がけるのは、個人開発者の宇佐城氏だ。同氏は以前より『ドキドキ文芸部』のModを制作し、個人ブログ上で公開してきた。ほかには小説投稿サイト「小説家になろう」などで、小説の執筆活動をおこなっている。本Modは2023年の3月ごろに開発が始められ、4月にデモ版を公開。そして6月24日に完成版が公開されたかたちとなる。同氏にとっては、これまでない長期間のMod開発になったとのこと。個人ブログ上ではこの経験を今後に活かし、次回作としてオリジナルビジュアルノベルを作成したいと述べられている。

「Doki Doki Graduation Story(ドキドキ卒業物語)」は、宇佐城氏の個人ブログ上で無料公開中だ。詳細な導入手順はModフォルダ内のreadmeファイルから確認可能だ。