サンソフト、『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』『マドゥーラの翼』『リップルアイランド』3作品の現行機向け復活目指す。開発資金を募集へ


サンソフト(サン電子株式会社)は6月23日、インディーゲームイベント「BitSummit Let’s Go!!」のクラウドファンディング企画に参加することを発表した。ファミコン40周年を記念した「SUNSOFT復活プロジェクト」と題して、1980年代にSUNSOFTブランドから発売されたファミコンタイトル3作品を、PC(Steam)およびNintendo Switch向けの移植に挑戦するそうだ。


SUNSOFTは、サン電子株式会社のゲームブランドだ。1970年代後半にアーケードゲーム開発を始め、1980年代後半にはファミコンに参入。発売ゲームとしては『いっき』『アトランチスの謎』などで知られており、この2作品は特にクセの強い作品だ。ほかにも『へべれけ』や『ギミック!』など、多くの作品を手がけていた。近年は、自社タイトルで目立つことはなかったものの、「SUNSOFT is back !」として、昨年より過去作の復活プロジェクトを開始。『いっき』を協力ローグライクゲームとして現代に蘇らせた『いっき団結』が今年2月にリリースされ、さらに『へべれけ』『トリップワールド』『ギミック!』のリメイク版や移植版の発売も控えている。

そんな中、新たなSUNSOFT作品の復活プロジェクトが開始されることとなった。それが「SUNSOFT復活プロジェクト」だ。本企画は、クラウドファンディングサイトCAMPFIREで支援者を募り、ファミコン初期の80年代に発売された3作品の復刻を目指す。今回復活を目指す作品は、『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』『マドゥーラの翼』『リップルアイランド』の3作品だ。

『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』は、江戸っ子花火職人のカン太郎が、仕事先の京都から江戸を目指して東海道を旅する横スクロールアクションゲームだ。道中で悪の一味が待ち受ける中、かんしゃく玉を武器に江戸を目指していく。操作性が難しく、『いっき』などと同様にクセの強いゲームとして愛されている。

『マドゥーラの翼』は、女戦士ルシアが世界征服を企む裏切り者ダルトスに立ち向かうアクションゲーム。剣を使った攻撃のほか、ゲーム中にはさまざまなアイテムが用意されており、魔法攻撃などを使うことも可能。本作には独自の音源チップが採用されており、移植が難しかった作品であるようだ。

『リップルアイランド』は、闇の皇帝ゲロゲールにさらわれたリップルアイランドのナサレル王女を救い出すために旅をするアドベンチャーゲームだ。一攫千金を目指す主人公の少年カイルの選択次第で結末が変わるマルチエンディングを採用している。

これらの3タイトルを、PC(Steam)およびNintendo Switchでの移植を目指すのが、今回のクラウドファンディングの目的となる。本企画のCAMPFIREのページでは、支援の内容が明らかになっており、金額が上がるにつれてリターンの内容も豪華になっていく仕組みだ。詳細については、プロジェクトページを確認してほしい。

なお、今回のクラウドファンディングの目標金額は600万円。支援金については、本企画の開発費やリターン品の制作費などに使用されるとのこと。さらに、支援金が目標金額の600万円を上回った際には、ネクストゴールとして次の目標の設定や、リターン品の追加も予定しているという。そして、ネクストゴールの大きな目標として、「SUNSOFT刻印入り金カセット」を目指しているそうだ。


SUNSOFTがファミコンのソフトを開発していた頃、そのソフトにはSUNSOFTの刻印が施されていた。この刻印はファミコン初期に参入していた7社のみだったそうで、SUNSOFTがその1社だった。しかし、当時は予算の都合から金のカセットの発売が叶わなかったようで、その悲願を今回の企画のネクストゴールに定めている。

「SUNSOFT復活プロジェクト」は7月13日18時から開始予定。