株式会社ドリコムは6月17日、開発中のアドベンチャーゲーム『Tokyo Stories』の発売日を延期し、発売日を未定とすると発表した。当初、『Tokyo Stories』は2023年にPC(Steam)や家庭用ゲーム機(機種未定)での発売が予定されていた。
『Tokyo Stories』は「誰もいなくなった東京」を舞台にした3Dアドベンチャーゲーム。主人公は突如姿を消した親友を探すため、消えゆく東京をさまよい歩くことになる。道中では誰もいないはずの東京に現れた青年や、数々の不思議な体験との出会いを続けながら、親友の手がかりを探していく。
ゲームの詳細は公開されていないが、やがて彼女らの紡ぐ物語は牙をむき、思わぬ方向に堕ちていくという。不気味ながら神秘的に描かれた東京を舞台に、どのようなストーリーが展開されていくのだろうか。
本作は「ピクセルアートと3Dを融合させたビジュアル表現」を特徴としている。少し寂しく、それでも優しく包み込んでくれるような東京の表情を表現するため、色合いや光の描き方、オブジェクトの動き方には工夫がこらされている。
また、本作には固定カメラシステムが採用されている。初代『バイオハザード』などでも採用されているこのシステムは、開発者が世界を最も美しいと思う画角で描写できるというメリットがある。特徴的なビジュアル表現を最大限楽しめるゲームシステムになっていることだろう。なお、本作のプロデューサーを担当しているのは池田 佑基氏。かつてSIEに在籍し、PS3で発売された『rain』のディレクターを担当した人物。『rain』は独特のアートスタイルかつ固定カメラシステムを盛り込んだゲームであった。本作でも池田氏による作家性が光っているだろう。
本作の発売延期に関して、池田氏は「やりたいこと、伝えたいことが膨らんで」きたためと説明している。同時に、「皆様の心に残る体験をお届けする」という目標のもと、開発は進行中だという。ゲームの規模拡大にともなう延期なのだろう。なお、7月14日~16日に予定されているインディーゲームのイベント「BitSummit Let’s Go!!」では本作の体験版がプレイ可能だといい、実際に開発はある程度進んでいることがうかがえる。
『Tokyo Stories』はPC(Steam)、家庭用ゲーム機(機種未定)で開発中だ。
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