『ブループロトコル』の「キャベツ」がやたら作り込まれていると話題。葉脈まで描かれた高精細キャベツ
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『BLUE PROTOCOL(ブループロトコル)』のキャベツが、やたら作り込まれているとして話題になっている。発端となったのは、VRワールドや3Dモデルなどを制作するTwitterユーザーbironist氏による投稿。本作の中ではキャベツのモデリングが野菜の中で別格であると指摘し、話題として広まっているようだ。
『ブループロトコル』は、バンダイナムコオンラインおよびバンダイナムコスタジオによる「PROJECT SKY BLUE」が手がける、オンラインアクションRPGである。本作の舞台は、神秘の光エングラムに彩られたファンタジー世界。プレイヤーの分身である主人公は、記憶喪失の人物だ。本作でプレイヤーは、亜人の少女フェステに助けられたことをきっかけに、彼女と冒険へ出発する。
本作では、生き生きとしたファンタジー世界が描かれている。最初に訪れる街である交易都市アステルリーズ自体が非常に大きく、かつ商業都市であるため、さまざまな露店が存在している。その露店では多彩な売り物が並べられている。こうした例からわかるように、本作ではさまざまなオブジェクトが存在し、世界に華を添えているわけだ。
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『ブループロトコル』の中には野菜も存在しており、その中で際立って異彩を放っているのがキャベツなのである。農業が盛んな村であるミンスターホルンにちょこんと存在するキャベツは、bironist氏が指摘するように、明らかにモデリングの質が高い。葉脈部分まで書き込まれており、葉も開いているなど、現実のスーパーに置いてあっても遜色ない。かなり美味しそうである。
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ではほかの野菜はどうなのか、見ていこう。そもそもとして、本作の野菜・果物は単体で緻密にモデリングされているケースは少ない。たとえばアステルリーズ露店に置いてある野菜は、しばしば複数個がまとめてモデリングされており、露店と一体化されていたり、ローポリだったり、ほとんどが簡略的に表現されている。
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比較的わかりやすくモデリングされているのはバナナとスイカであるが、それでもキャベツには及ばない。明らかにキャベツだけが細かく描写されているのである。キャベツといえば、特定のアニメにおける作画崩壊によって、アニメ・ゲーム作品では「キャベツ描写」が注目されるというネットミームが存在。さらに『FF14』では「ローポリブドウ」などが話題になるなど、キャベツの描写やゲーム内の野菜・果物描写は注目度が高い。そうした背景があり、大きな注目を集めているようだ。
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実際のところ、なぜキャベツのみが高品質なのかは不明。が、それらしい理由は推察できるかもしれない。というのも、数多くの野菜が並んでいるアステルリーズは、非常に建造物やオブジェクトの密度が高い。オブジェクトが多いため、処理などを踏まえるとひとつひとつの野菜の描写を簡略化する必要がありそうだ。一方でキャベツが存在するミンスターホルンはのどかな村。まわりに家やちょっととした露店はあるものの、広々としている。キャベツの描写に凝ったとしても影響はなさそうである。
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あるいは、ほかの野菜と違ってキャベツは畑に鎮座するように置かれており目立つ。その存在感の大きさから、世界観を壊さないようにキャベツを作り込んだ……などいろいろと考えられるが、真相は開発チームのみぞ知ることだろう。
なお、キャベツが観光できるミンスターホルンには、ゲームを始めてすぐ行くことはできない。いくつかのチュートリアルをこなして、初めて行って見ることができる。解放感を抱きやすいタイミングであり、世界が広がっていくことを味わえる瞬間でもある。ゲームの進行を祝うご褒美として、リッチなキャベツが用意された可能性は、なきにしもあらずである。
『ブループロトコル』は、基本プレイ無料のオンラインRPGとしてPC向けに配信中だ。
※ The English version of this article is available here