ローグライク荷物整理RPG『Backpack Hero』正式リリース&コンソール発売延期。“ゲームの課題を解決しえる”ストーリーモード追加を頑張っているとして


デベロッパーのJaspelは5月30日、『Backpack Hero』Steam版の正式リリースおよびコンソール版発売の延期を告知した。同作は5月に正式リリース&コンソールリリース予定だったが、いったん延期となるようだ。


『Backpack Hero』は、ローグライク・荷物整理ゲームだ。プレイヤーは好きなキャラ(ヒーロー)を選び、ダンジョンを探索。敵を倒したり宝箱を開けたりしながら強化を進め、ダンジョンの奥深くに進んでいく。ランダム生成されるマップ、死ぬと最初からやり直しとなる仕組み、ターン制バトルなどのローグライク要素が含まれている。

そして本作の醍醐味は、荷物を整理するという点だ。本作では戦闘およびイベント後にアイテムを入手する。バトルではそのアイテムを何度も使いながら戦いを切り抜けるわけだが、持てるアイテムの数に限りがある。うまくインベントリに収まるようにアイテムを詰めていくわけだ。アイテムは特定の場所にだけ置けたり、置いた場所や他アイテムとの関係性によって威力が変わるなど個性豊か。うまくアイテム同士のシナジーを引き出す荷物整理をすることが、クリアの鍵となる。

※ 本作については、弊誌YouTubeチャンネルにて動画を掲載しているのでそちらでゲーム内容を確認してほしい(ただし早期アクセス初期のバージョンの内容)。

昨年8月に早期アクセス配信開始された本作。幾度ものアップデートを経て、さまざまなコンテンツが追加されてきた。そして5月に正式リリースおよびコンソール版が発売される……はずだった。が、まだ時間が必要なようだ。正式リリース日およびコンソール版の発売日は、後日発表されるとのこと。Jaspelは延期に際して、時間がかかる理由として3つの要因をあげている。

ひとつめは、バランス調整。アップデートを通じてヒーローが複数追加され、アイテムは700種類以上。ユーザーのフィードバックを受けながら、それらのバランスを見直し確かめるということで時間が必要なようだ。


ふたつめは、コンソール向け移植にかかる手間だ。『Backpack Hero』正式リリース時にはPS/Xbox /Nintendo Switch向けに発売予定。しかしながら、同作は基本的にPC向けに開発されたゲームで、さまざまな最適化が必要になる。チームの一部が、こうした課題に取り組んでいるという。ちなみに、早期アクセス配信開始直後は対応していなかったゲームパッド操作は、現時点でSteam版にも実装済み。操作面はゲームパッド向けにしっかりめにチューニングされている印象だ。

そして3つめの要因が、正式リリース時に実装される新コンテンツ・ストーリーモードであるようだ。『Backpack Hero』は、基本的にダンジョンの奥を目指すというざっくりした目標にて進んでいくローグライクゲームである。しかし正式リリース時にはストーリーモードが導入され、さらに村づくり要素が実装される。


なぜ地下にはダンジョンが広がり、なぜ本作のリュックには特別な力があるのか。そうした謎を解き明かしていくという。どうやら、ダンジョン攻略と並行してHaversack村なる場所を発展させていくようだ。村ではヒーローやアイテムのプールを拡張させたり、新しい村人と出会ったり、友人を作ったり、あるいはサイドクエストを受注したりと、さまざまなアクティビティを楽しめるようだ。村をどのように育てるかはプレイヤー次第。何をどこに建てるかで、得られる恩恵なども変わるとのこと。

ストーリーモードについては、単にストーリーが追加されるというだけでなく、本作にとって重要な役割を担うという。具体的には、ローグライクゲームとしての進行の幅を広げるという点と、新規プレイヤーが学習曲線を適切になぞれるという点の2点は、早期アクセス配信中の要望が多かったトピックだという。そうした課題を、ストーリーモードによって解消するねらいだろう。


正式リリース内容は、通例どおり正式実装に先駆けてベータブランチに導入され、ユーザーの意見を聞きながら調整されていくのだろう。『Backpack Hero』はSteam向けに早期アクセス配信中。近日中に正式リリースが予定されており、そのタイミングでPS/Xbox/Nintendo Switch向けにも発売予定だ。