ローグライクアクション『Halls of Torment』Steam好調スタート。『ヴァンサバ』系システムに、クエストと持ち帰り要素をプラス
ゲームスタジオのChasing Carrotsは5月24日、PC(Steam)向けに『Halls of Torment』の早期アクセスを配信開始した。Steamではプレイヤーを集め、5月28日には最大同時接続プレイヤー数5333人を記録。さらに、Steamユーザーレビューにおいても高評価を得ているようだ。
『Halls of Torment』は見下ろし型のローグライクアクションゲームだ。本作の世界のとある荒廃した地では、あの世へと繋がる門「Halls of Torment」がそびえ立つ。ある者は富を求め、ある者は栄光を求めこの門へと挑む。プレイヤーは冒険者としてHalls of Tormentに降り立ち、次々と襲い来る敵たちから生き残る。そして冥界の支配者と対峙し、打ち勝つのだ。
本作は、90年代後半系クラシック・ビジュアルで描かれる、『Vampire Survivors』系の作品である。プレイヤーは数十人のヒーローから一人のキャラを選択してステージに挑む。ステージには多数のモンスターやボスが出現し、敵を倒すと、経験値を獲得してレベルアップすることができる。宝箱からは装備アイテムなども獲得可能。さまざまな強化要素を組み合わせて、最強ビルドを目指していこう。なお本作は最大30分でワンプレイが完了する。
ステージ攻略のほかに、本作はクエストベースでもゲームが進行する。クエストは指定の数の敵を倒すなど、さまざまなものが存在するようだ。達成すると、新たなアイテムの開放やゴールドなどを報酬として獲得することができる。クエストを意識的に進めていくことで、より効率的にキャラを強くしていくことができるだろう。
また本作では、ステージ内で獲得したアイテムを拠点へ持ち帰ることができる。持ち帰ったアイテムは次回のプレイで使用することが可能。さらにステージ内では、周囲の環境をトラップのように利用することができる。ボスたちにも多彩なギミックや攻撃パターンが用意されている。本作は『Vampire Survivors』ライクながらも、ユニークな特徴がしっかり作られているようだ。
本作は本稿執筆時点のSteamユーザーレビューで、815件中94%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。同時接続プレイヤー数も平均約2600で推移するなど、好調なスタートを見せている(SteamDB)。Steamユーザーレビューでは、ビジュアルやルート面から本作を『ディアブロ』になぞらえる人が多いようだ。本作への評価としては、特徴的なビジュアルゆえの視認性の悪さや、難易度の物足りなさを指摘する意見も見られる。一方で、ハクスラ要素が強く、繰り返しプレイによる成長要素に重きを置いている点が評価を受けているようだ。また、600円と手に取りやすい価格設定も多くのプレイヤーが集まる理由の一つだろう。
本作を手がけるのは、ドイツに拠点を置くChasing Carrotsだ。同スタジオは過去に縦スクシューティングの『Pressure Overdrive』や、ロボット製造業経営シムの『Good Company』などをリリース。これまで明るいテーマが取り扱われてきたが、本作では一転してダークファンタジーの世界に。4つめの作品となる本作では、同スタジオの制作の趣向が変わっていることが窺い知れる。
本作は早期アクセス配信開始時点では、7人以上のヒーローキャラクターや12体以上のユニークボスが用意。または50種以上の開放アイテムや、150以上のクエストなどを楽しむことができるという。現在ゲームのコアとなる部分はほぼ完成しており、製品版に向けてはリプレイ性を高めるように開発を進めていくようだ。特にキャラクターやステージ、クエスト、アイテムの数が増やされていく予定だ。正式リリースは半年以内を予定しているとのこと。
なお、本作にはデモ版として『Halls of Torment: Prelude』がSteam向けに無料で配信中だ。デモ版では3人ほどのキャラクターが操作可能で、2つのステージを体験することができる。また、早期アクセス版へセーブデータを引き継ぐことも可能。本作早期アクセス版の設定を開き、「Import PRELUDE Savegame」をクリックすると引継ぎが完了するようだ。
『Halls of Torment』はPC(Steam)向けに早期アクセス配信中だ。なお本作のリリースを記念し、6月1日までセールが実施中。定価600円のところ、10%オフの540円で購入可能だ。