Naughty Dog、『The Last of Us』マルチプレイ作品開発には「もっと時間が必要」と報告。一部報道を受けてか開発続行を改めて宣言

Naughty Dogは5月27日、『The Last of Us』シリーズのマルチプレイ作品についてTwitterにて声明を発表。開発はまだ続いているとしつつ、当初の想定よりリリースが延期されたことを示唆した。

Naughty Dogは5月27日、『The Last of Us』シリーズのマルチプレイ作品についてTwitterにて声明を発表。開発はまだ続いているとしつつ、さらなる時間が必要であるとして、当初の想定よりリリースが延期されたことを示唆した。

『The Last of Us』シリーズにおいては、1作目『The Last of Us』では、ファイアフライかハンターいずれかの勢力に分かれ、資源争奪戦・生き残り戦・金庫争奪戦を楽しめるマルチプレイモードが収録。そして続編『The Last of Us Part II』では、当初はふたたびマルチプレイモードが用意される計画があったが、撤回されシングルプレイ作品としてリリースされた。

『The Last of Us Part II』へのマルチプレイモードの収録断念が発表された当時、Naughty Dogは同要素はいち追加モードを超える規模に発展していったため、単独の作品として切り離し、開発を続行する考えを示していた(関連記事)。

その後、同スタジオは折に触れてマルチプレイ作品の状況について報告。2022年6月には、野心的なプロジェクトになるとして、スタジオの規模を拡大させていると説明された。また、既存のファンだけでなく新たなプレイヤーにも楽しんでもらえる、フルスケールの作品にするとの目標も掲げられていた。さらに今年1月には、Vinit Agarwal氏やJoe Pettinati氏、Anthony Newman氏といった同スタジオのベテラン開発者らがプロジェクトを率いているとし、年内には具体的な情報公開を始めると報告された。

『The Last of Us』マルチプレイ作品のコンセプトアート


今回の声明にてNaughty Dogは、『The Last of Us』シリーズのマルチプレイ作品の開発状況について、これまでに達成した内容を非常に誇りに感じているとコメント。そして同作にとって何がベストかを検討した結果、開発にさらなる時間が必要であるとの結論に達したとのこと。

なお同作に関しては、海外メディアBloombergのJason Schreier氏が複数の関係者からの情報をもとに、親会社ソニーが開発チームを大幅に縮小したうえで、作品の方向性について再評価をおこなっていると報道。現時点で開発中止にはなっていないが、少人数のスタッフを残し、ほかのスタッフは別のプロジェクトに携わっている状況にあるとした。また、PlayStation Studiosによるライブサービスゲーム開発を主導するBungieが同作について、プレイヤーを長期間にわたり繫ぎとめる仕組みに疑問を呈する評価を下したことが背景にあるとも報じている。

この情報についてSchreier氏がNaughty Dogに問い合わせをしたところ、今回の声明がTwitter上に出されたということである。声明では報道内容について否定も肯定もしていないが、もしかしたら今年に予定されていたマルチプレイ作品についての情報公開、ひいてはリリース時期が延期されることになったのかもしれない。

ちなみに今回の声明の中でNaughty Dogは、『The Last of Us』シリーズのマルチプレイ作品の開発を続けるとしたほか、新たなシングルプレイ体験(a brand new single-player experience)となる作品を含め、複数のゲームの開発も同時進行していると報告。これらについて、近く続報を届けたいとのことである。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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