『バトルフィールド』シリーズ開発を長年率いたベテラン開発者らが、新スタジオTTK Gamesを設立。“次世代のオンラインシューター”を手がける

 

ゲームクリエイターのLars Gustavsson氏は5月23日、自らのスタジオTTK Gamesをスウェーデン・ストックホルムに設立したと発表。新スタジオでは現在、“次世代のオンラインシューター”を開発していることを明らかにした。同氏は、EA傘下DICEに長年勤め『Battlefield』シリーズの開発を指揮してきた人物だ。

Lars Gustavsson氏は、のちにDICEに吸収合併されるRefraction Gamesにてゲーム業界でのキャリアをスタートさせ、『Battlefield』シリーズには1作目の『Battlefield 1942』から携わってきたベテラン開発者だ。クリエイティブディレクターなどとして同シリーズのほとんどの作品の開発を指揮してきたこともあり、「Mr Battlefield」と呼ばれていたことでも知られる。そして『Battlefield V』を手がけたのち2022年9月に、約22年勤めたDICEを退社することがEAから発表された。

今回Gustavsson氏は、DICE時代の同僚と共同でTTK Gamesを設立。同氏はCEO兼クリエイティブディレクターを務め、Vidar Nygren氏はCTO兼テクニカルディレクター、Daniel Berlin氏はシニアデザインディレクター、Peter Hoyles氏はアートディレクターを担当。みなDICEに長年勤め、『Battlefield』シリーズ開発の各部門を率いてきたベテランだ。ちなみにスタジオ名のTTKはTime To Killの略で、シューター作品の感触やスピード感を定義する言葉とのこと。その意味での完璧なバランスを見出す職人技や、ゲーム開発に情熱を注いで時間を潰す(kill time)というニュアンスを込めて、スタジオ名に採用したそうだ。

TTK Games公式サイトによると、同スタジオでは業界のベテランがもつ知識と、新たな世代の開発者のアイデアを融合させながら作品作りをおこなうという。スタジオの環境としても、誰もがアイデアを出し合える職場として構築しているところだそうだ。

そして、“高品質な次世代オンラインシューター作品(a new, high-quality next-generation online shooter)”の開発をすでに始めているとのこと。ゲーム内容などの詳細は、現時点ではまだ何も明かされていない。求人情報によると、Unreal Engineが使用されている可能性がありそうだ。また同スタジオでは、“手本を示す・限界を押し広げる・約束を果たす”という3つのキーワードを挙げて提供する価値を説明しており、高い目標をもって開発を進めていることがうかがえる。Gustavsson氏らは『Battlefield』シリーズに長年携わってきたこともあり、特に同シリーズのファンとしては、TTK Gamesが手がける作品はどのようなものになるのか気になるところかもしれない。