オープンワールド超自由ゾンビサバイバル『ZED ZONE』Steamにて好調な滑り出し。運転・クラフト・建築に武器カスタムまでなんでもござれ
パブリッシャーのINDIECNは3月30日、『ZED ZONE – APOCALYPSE AHEAD』(以下、『ZED ZONE』)を早期アクセス配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。
『ZED ZONE』は2D見下ろし型のゾンビサバイバルシューターゲームだ。舞台はゾンビ溢れる終末世界。プレイヤーはそこで隔離地域に閉じ込められてしまう。アイテムをクラフトし、技術レベルを上げていくことで、飛行機を作って脱出するのが目的となる。
ゲーム内の世界はランダム生成された、オープンワールド。プレイヤーは拠点を中心に、家屋を漁ったりゾンビと戦闘したりすることで、荒廃した世界を生き抜く。そうして、スキルツリーを進めていくのが主なゲームサイクルとなる。スキルポイントは、本を読む・アイテムを作るなどの、特定の行動を達成することで獲得できる。スキルツリーには複数のジャンルが存在。生産・建設・武器・化学などから、自身にあった技能を取得していくのだ。
本作は自由度が高く、いろいろなゲームプレイを楽しむことができる。まず、探索では様々なアイテムを取得することができる。それぞれのアイテムには詳細なステータスが存在。たとえば懐中電灯ならば、電力容量や明るさの程度などが、数値で設定されている。各アイテムの性能がこまかく設定されており、数字で分かりやすく把握できるようだ。強力な性能を持ったさまざまなアイテムと出会うことがあるのかもしれない。
さらに探索では車を用いて、移動することができる。多様な車種が存在し、それぞれによって馬力やギア比などの数値が異なるという。運転時には画面下部に、メーターパネルが出現。車の挙動は物理演算ベースでリアリティをもって実装されており、本格的な運転を楽しむことができるようだ。ただし便利な反面、給油やバッテリー管理・タイヤ交換などが必要となってくる。
プレイヤーは、みずから拠点を作り上げることも可能。探索で集めた資源を用いて建設して、生活の拠点となる基地を作るのだ。加工設備を設置すれば、武器や工具を作ることが可能。また、該当する技能を取得することで、電気を扱うこともできるようになるという。拠点でより便利なアイテムをクラフトし、ゲームを有利に進めていこう。ゾンビが拠点を襲ってくることもあるが、トラップや爆弾などの防衛設備が用意されているようだ。
そしてゾンビとの戦闘では、多彩な近接・遠距離武器から好みのものを選んで戦う。武器はカスタマイズ可能。銃ならば、照準器や銃身、マガジンなどをアップグレードできるようだ。目当ての武器が取得できなくとも、武器と弾薬はクラフトすることができる。スキルツリーを進めれば、レーザー兵器や電磁レールガンなどの強力なものも使用可能になるようだ。いろいろな武器を使っての戦闘を、楽しむことができるだろう。
また、本作はサバイバル要素が色濃く、多くの点に気を配る必要がある。たとえば、食料と水分の確保だけでなく、エネルギーを回復するために主人公は睡眠をとる必要がある。また、天候の変化による、体温管理にも気を配らなければならないようだ。そして、怪我をすれば、射撃精度の低下などプレイに重大な支障がでる。資源を集めつつ、上手く自己管理し環境に適応することが重要となるだろう。
本作は、本稿執筆時点のSteamユーザーレビュー373件の内、90%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。また、発売直後に2500人を超える同時接続プレイヤー数を記録するなど、好調なスタートを見せている(SteamDB)。Steamユーザーレビューを参照すると、全体的に好評ながらUIが分かりづらかったり、距離や方向が変わってもゾンビのサウンドが一定だったりといった点について改善を求める声も見られる。一方で、『Project Zomboid』などのゾンビサバイバル作品好きにはとりわけ好評な模様。アイテムにこまかい性能が設定されているなどのリアルな作りや、類似作と共通したゲームプレイが評価されているようだ。
本作を手がけるのは、中国に拠点を置く、個人開発者のLeven Liu氏だ。同氏は『Cataclysm: Dark Days Ahead』や前述の『Project Zomboid』といったハードコアなゾンビサバイバル作品に影響され、本作を制作したとのこと。2019年の終わりごろに開発を始め、2022年3月にはKickstarterでクラウドファンディングを実施。目標金額を上回り6万5266香港ドルもの支援を集めた。そして、当初の予定からは少し遅れながらも、今回早期アクセスとして配信が開始された。リリース前から多大な期待が寄せられた作品だったわけだ。
Steamストアページの記載によると、早期アクセス版では何百種類ものアイテムや10種類以上の敵など、十分なコンテンツが用意されているとのこと。しかし、プレイヤーからのフィードバックを得るために、早期アクセスとしての配信を決めたようだ。早期アクセス配信期間は、4か月から1年を予定しているという。完成版に向けては多くの要素が追加される予定。一部抜粋すると、ゾンビの侵攻を防ぐタワーディフェンス要素や、車の改造要素などが追加されるという。また、このアップデートの量しだいで、正式リリース時の価格は高くなるかもしれないとのこと。
『ZED ZONE – APOCALYPSE AHEAD』は、PC(Steam)向けに早期アクセス配信中だ。なお本作の発売を記念し、4月6日までセールが実施中。定価1400円のところ、15%オフの1190円で発売中だ。