PS2用ソフト『グランツーリスモ4』に、とある隠しコマンドが存在することを海外ユーザーが発見した。18年以上前に発売されたソフトにまだ隠された要素があったとして、話題になっている。Kotakuなどが報じている。
『グランツーリスモ4』は、2004年に発売されたPS2向けレーシングゲームだ。ポリフォニー・デジタルが手がけるドライビングシミュレーター『グランツーリスモ』シリーズのナンバリングタイトル4作目であり、AIに運転を任せる“B-specモード”やフォトモードを搭載している。
本作の隠しコマンドを発見したのは、フランスのNenkai氏。Mod開発やゲームの解析をおこなう人物だ。同氏は3月26日、『グランツーリスモ4』でクレジットを獲得する動画をTwitterに投稿した。ゲーム内時計で1年以上経過した状態で、メニュー画面から「SELECT・左・右・右・下・上・上・左・下・上・右・左・下・L1・R1・SELECT」と入力。すると、1000万クレジットもの大金が所持金に追加されるのだ。これまで発見されなかったとみられるのもうなずける、長い隠しコマンドになっている。
Nenkai氏はこの大量クレジット追加コマンドの他にも、ライセンス試験やレースをスキップしてクリアした状態にする複数のコマンドを発見している。具体的には、コマンドを入力すると「ライセンスに合格した状態」「任意のライセンス試験で最高評価を取得した状態」「任意のレースイベントを最高評価でクリアした状態」になるという。この場合でも、レースに勝利した際の報酬は取得できるようだ。本作にはル・マン24時間レース(サルトサーキット)を始めとした、長時間のプレイを要求するレースも複数収録されている。これらの過酷な耐久レースでさえ、コマンドを使えば一瞬でクリアできてしまうのだ。
さらにNenkai氏によれば、発見されたコマンドの一部は2006年に発売されたPS2用ソフト『ツーリスト・トロフィー』でも有効とのこと。『ツーリスト・トロフィー』は『グランツーリスモ』シリーズと同じくポリフォニー・デジタルが手がけた、オートバイのレーシングゲームだ。これらの隠しコマンドが実装された理由は不明ながら、開発者がテストプレイを効率よく進めるために実装した機能という可能性もあるだろう。いずれにせよ、『グランツーリスモ4』と『ツーリスト・トロフィー』の意外な接点もまた新たに発見されたのだ。
日本で『グランツーリスモ4』が発売されたのは2004年12月のこと。18年以上前に発売されたソフトの隠し要素が、今になって発見されたかたちだ。『グランツーリスモ』シリーズの、根強い人気とファンコミュニティの熱意のほどがうかがえる。なお本シリーズは昨年11月時点で、全世界の累計売上本数9000万本を突破したことが伝えられている。