クレイジーな未来タクシーゲーム『MiLE HiGH TAXi』Steam配信開始。映画「フィフス・エレメント」風空飛ぶタクシー家業、人気と課題のスタート

インディー開発者のCassius John-Adams氏は3月14日、『MiLE HiGH TAXi』を配信開始した。セガの『クレイジータクシー』や、1997年公開のSF映画「フィフス・エレメント」などから影響を受けて開発されたタクシーゲームだ。

インディー開発者のCassius John-Adams氏は3月14日、タクシーゲーム『MiLE HiGH TAXi』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、価格は1900円。3月21日までは15%オフの1615円で購入可能だ。

『MiLE HiGH TAXi』は、セガの『クレイジータクシー』や、1997年公開のSF映画「フィフス・エレメント」などから影響を受けて開発されたタクシーゲームだ。「フィフス・エレメント」は、車が空を走行している2263年の世界を舞台にしており、ブルース・ウィリス演じる主人公コーベンが、タクシー運転手としてニューヨークの高層ビルの間を走るシーンが印象的。本作は、同映画のような未来の世界観と、『クレイジータクシー』風のアーケードライクなゲームプレイを組み合わせた作品となっている。

本作の基本的なルールは『クレイジータクシー』シリーズに非常に似ており、目的地までの距離と報酬の異なる3種類の客が存在。街をタクシーで走りながらそうした客を探し、拾っては送り届け、制限時間内により多くのお金を稼ぐことを目指す。制限時間のないフリーロームモードや、指定の順番で客を拾っていくチャレンジモードも用意されている。

『クレイジータクシー』シリーズとの大きな違いは、常に空中を走る点が挙げられる。プレイエリアは超高層ビル街の600〜650階相当の間に広がっており、平面的な移動だけでなく、上下への移動も求められるのだ。客や目的地は、ビル間の通路やバルコニーなどに配置され、プレイヤーは地上に降り立つことはない。



本作を手がけたCassius John-Adams氏は、普段はカナダの公共放送局CBCのLinuxシステム管理者として働きながら、趣味で30年以上ゲーム開発をおこなってきたという人物。同氏は映画「フィフス・エレメント」のカーチェイスシーンを観て以来、空飛ぶ車で未来都市を走ってみたいと考えていたそうで、2019年末から本作の開発を進めてきたそうだ。

そうしてついにリリースされた本作は、Steamのユーザーレビューでは現時点で69%が好評とする「賛否両論」ステータス。不評レビューにおいては、車の操作性の悪さや、目的地ナビゲーションの分かりにくさ、コンテンツ量が物足りないことを含む作り込み不足などが指摘されている。また『クレイジータクシー』との比較においては、さまざまなテクニックを駆使して走行する楽しさが欠如していることも挙げられている。

好評レビューにおいても、手放しで褒めるというよりは、本作にポテンシャルを感じ今後の改善に期待する意見が多くみられる。開発者のJohn-Adams氏は掲示板などで、そうしたフィードバックに対し建設的な反応を返している。またTwitterでは、本作のウィッシュリスト登録者数が3万3000人を超えるなど好調であることも報告された。

『MiLE HiGH TAXi』は、PC(Steam)向けに配信中だ。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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