宇宙開発SLG『Kerbal Space Program 2』早期アクセス配信開始されるも賛否両論スタート。紆余曲折を経た期待作はファンの期待に応えられるか


パブリッシャーのPrivate Divisionは2月25日、宇宙開発シミュレーションゲーム『Kerbal Space Program 2』の早期アクセス配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア/ Private Division Store)。人気作の続編として注目を集めていたが、現時点ではSteamレビューには賛と否の意見両方が存在する状態である。


『Kerbal Space Program 2』は、人気宇宙開発シミュレーション『Kerbal Space Program』の直接的続編となる作品だ。プレイヤーは「カーバル」とよばれる種族の宇宙開発を助けるため、ロケットを建造し、宇宙飛行士たちを宇宙へ送り届ける。航空力学と軌道力学による本格的なシミュレーションが魅力的な作品だ。続編となる本作では、前作をベースとしつつ、新しいパーツやビジュアルの向上などが実施されている。なお本作の開発については、前作に携わったメキシコのスタジオSquadが外れている。タイトル発表当初はStar Theory Gamesが開発を担当するとされていたが、のちに同スタジオは閉鎖。Star Theory Gamesの開発者の一部が移ったIntercept Gamesにて開発がなされている。

高い期待が寄せられていた『Kerbal Space Program 2』は、早期アクセス配信開始後からプレイヤーが殺到。同時接続プレイヤー数は一時的に2万5000人を超えた(SteamDB)。根強い人気が見てとれる。しかし、本稿執筆時点のSteamストアのレビューでは、7229件中51%が好評とする「賛否両論」のステータスである。


不評とするSteamストアのレビューとしては、推奨スペックを大幅に上回っていてもfpsが低下してしまうこと、現状のコンテンツ量の不足、UIのわかりづらさ、バグの多さなどの問題が指摘されている。こうしたパフォーマンスの問題から、さらなるアップデートが実施されるまで、前作をプレイすることを推奨するレビューも散見された。またゲームの価格が前作よりも10ドル高い50ドルに設定されていることから、求められるハードルが高くなっているかもしれない。

やや厳しい評価を受けている本作だが、Steamニュースを見る限り、開発チームもパフォーマンスやバグなどの問題は認識しているようだ。パフォーマンスや不具合を含む多岐にわたる問題点について、取り組んでいる旨のコメントを残している。


『Kerbal Space Program 2』は発表から早期アクセス配信に至るまで、開発体制の変更(関連記事)や度重なる延期(関連記事)など、道のりは順調ではなかった。特に開発元が前作から変わった本作の開発に対し、不安を抱いたファンも少なくない。不具合などを抱えているとはいえ、一定の評価を受けているのも事実。今後のアップデートで前作からのファンの期待に応えられるか、注目したいところだ。

『Kerbal Space Program 2』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Private Division Store)向けに早期アクセス配信中だ。なお、正式リリース時期は特に設定されておらず、ゲームが開発元の求める完成度に達したと判断するまで、早期アクセス配信を続けるそうだ。正式リリース後には、PS5/Xbox Series X|S向けにもリリースされる予定だ。