Steamターン制格闘『Your Only Move Is HUSTLE』が”圧倒的に好評”スタート。時間停止・再生で繰り広げる、超人的棒人間バトル

個人開発者のIvy Sly氏は2月3日、ターン制2D格闘ゲーム『Your Only Move Is HUSTLE』の配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。

個人開発者のIvy Sly氏は2月3日、ターン制2D格闘ゲーム『Your Only Move Is HUSTLE』の配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。Steamユーザーレビューでは配信開始まもなく「圧倒的に好評」ステータスを獲得し、好調な滑り出しを見せている。

『Your Only Move Is HUSTLE』は、棒人間の2D格闘ゲームだ。オンライン対戦に対応しており、1vs1の対戦が楽しめる。リアルタイムに同期する格闘ゲームとは異なり、操作にターン制のコマンド入力を採用している点が特徴だ。


ゲームは画面が停止した状態で始まる。まずは画面下部に並ぶアイコンから、自機のアクションを選択しよう。選択可能なアクションはキャラクターや地上・空中で異なるものの、多いときで20種類以上から選択可能だ。移動やジャンプ、上下段攻撃といった基本的なものから、各種飛び道具やガード・つかみ、さらにはエモート(Hustle)も搭載と、格闘ゲームとして十分な種類のアクションが用意されている。ジャンプなど一部のコマンドは方向の指定も可能だ。


一回分のコマンドを入力したら、「Lock In」を選択して操作を完了する。両プレイヤーのLock Inが完了すると停止していた画面が動き、双方の入力が実行されるかたちだ。プレイヤーはその結果を見て、次の一手を考え、入力する。このコマンド入力と実行の繰り返しでゲームは進行していくのだ。

画面上には自キャラ・敵キャラの予想位置がゴーストで表示される。コマンドを入力すると自キャラの予測位置も再計算されるため、「Lock In」前に予測を見てコマンドを考え直すことも可能だ。そのほかの要素としては、コンボからの脱出に使えるBURST、攻撃を受け流すPARRY、自機がノックバックする方向を調整するDIなどのシステムが用意されている。いかに相手の攻撃をいなし、自分のコンボを決めるかという、読み合いに特化したゲームデザインと言えるだろう。


試合中の様子は、リプレイ機能で見返すことが可能だ。プレイ中とは異なり、一連の試合がノンストップで再生される。画面中を軽快に飛び回る棒人間や、飛び散るエフェクトが印象的だ。キャラクターは4種類から選択可能。多彩な飛び道具を持つNinjaや、銃を使ったスペシャルアタックが特徴のCowboyなどが用意されている。

本作は配信開始からまもなく、「読み合いの楽しさ」「リプレイの爽快感」などが高く評価された。記事執筆時点では、Steamユーザーレビュー642件中97%が好意的という「圧倒的に好評」ステータスを獲得。最多同時接続プレイヤー数は2800人を超えている(SteamDB)。

すでに好評を博している本作だが、ユーザーからの問題点の指摘も散見される。チュートリアルが実装されていないため、本作が不親切に感じるプレイヤーもいるようだ。シングルプレイヤーモードへの言及も複数存在する。リリース時点のシングルプレイヤーモードは敵AIが設定されておらず、敵キャラの操作はプレイヤーに委ねられている。そのため、このモードは「動かない敵」を相手にする練習モードになっており、敵AIの実装を望む声もあるようだ。


そのほかの意見としては、試合時間への不満が挙げられる。本作は一般的な格闘ゲームに比べ、コマンド入力とその待ち時間が発生する分、相対的に試合時間が長く感じやすい。ターン制である以上致し方ない部分ではあるが、「コンボを食らっている間の待ち時間が苦痛」というユーザー意見もうなずける。

じっくり考える格闘ゲームとして、好評を博している『Your Only Move Is HUSTLE』。本作の説明不足な部分については、購入者の多くが「やればわかる」ゲームとして受け入れているようだ。580円という価格設定も、手を出しやすい理由のひとつだろう。興味があれば、この機会に手に取ってみてはいかがだろうか。

『Your Only Move Is HUSTLE』は、PC(Steam)向けに販売中。

Aya Furukawa
Aya Furukawa

主にニュースを担当。ビジュアルや世界観にこだわりのあるゲームが好きです。

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