Steamの隠れた好評作品集まる。「気に入ったけど、全然話題になっていないゲーム」をDevolver Digitalスタッフが募集
Devolver Digitalのシニア・インフルエンサーストラテジストClara Sia氏は12月28日、「今年プレイしてものすごく気に入ったけど、全然話題になっていないゲーム」についてTwitter上で募集した。興味深いテーマであり、どのようなタイトルが挙げられているのか、スレッドを少し覗き見てみよう。
仕事柄顔の広いSia氏の呼びかけには、ゲーム開発者やメディア関係者、ゲーム配信者、そして一般のゲーマーから数多くの回答が寄せられた。インディーゲームを中心に約80タイトルが集まっており実に多彩である。ただ、「全然話題になっていない(no one talked)」どころか、逆にそこそこ有名といえるタイトルも多い。そこで挙げられたタイトルの中から、Steamのユーザーレビュー数が現時点で100未満かつ、好評を得ているものをピックアップ。すると以下の5タイトルが導き出された。
まずは『Withering Rooms』。ヴィクトリア朝時代の邸宅を舞台にする、2.5Dスタイルのホラーアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは夜の邸宅内で、徘徊するおぞましい敵に立ち向かったり、ステルスプレイにてやり過ごしたりしながら探索。武器やクラフト素材などを集めながらゲームを進めていく。邸宅の構造はプレイするたびに自動生成され、恒久的な強化要素も用意されている。(Steamストアページ)
『Onde』は、音と光をテーマにしたパズルアクションゲーム。深海や宇宙などを思わせる幻想的な世界がステージとして用意され、プレイヤーは微生物のようなキャラクターを操り、円環の波に乗りながらステージを探検する。生命を感じさせるステージ環境や、リラックスできるサウンドなど、瞑想のようなゲーム体験を得られるという。(Steamストアページ)
『Curse Crackers: For Whom the Belle Toils』は、ドット絵ビジュアルがかわいい2Dアクションゲーム。主人公の少女ベルは、誘拐された彼氏を助けるために、相棒のチャイムと共に冒険する。チャイムをバウンドさせて二段ジャンプに利用したり、敵に投げつけて攻撃したりなどのアクションを駆使しながらの、スピード感あるゲームプレイが特徴。ステージには探索要素があり、またNPCから請け負えるクエストも豊富に用意されている。(Steamストアページ)
『Once Upon a Jester』は、道化師を主人公とするアドベンチャーゲームだ。道化師は友人と共に、王家のダイヤモンドを盗むことを計画。ふたりは王宮内に潜入する手段として、王家主催のショーに出演することを思いつき、王国中を旅をする。各地で即興劇を披露し、自らの評判を高めてショーの主役の座を射止めるのだ。即興劇では観客を喜ばせるため、プレイヤーの選択によってまさに即興で構成を組み立てる。(Steamストアページ)
『C.A.R.L.』は、『洞窟物語』や『Speedy Eggbert』『Jazz Jackrabbit』から影響を受けて開発された2Dパズルアクションゲーム。ある企業の工場で働くロボットである主人公が、工場内に隠された秘密を暴いていく。プラットフォームアクションや敵とのバトルのほか、自身をコピーする設備や重力反転などのギミックを使ったパズル要素もふんだんに用意されている。(Steamストアページ)
上に挙げた作品は、いずれも今年配信開始されたもの。ユーザーレビュー数はまだ非常に少ないものの、好評率はどれも90%以上で、100%を得ているものもあり高評価である。なかでも『C.A.R.L.』は複数の人が言及していた。また、『Withering Rooms』は早期アクセス配信中ながら、すでに完成度が高いとする意見がみられる。
このほかに挙げられたなかで複数票が入ったタイトルとしては、サバイバルホラーゲーム『SIGNALIS』や、『ピクミン』風アクションアドベンチャーゲーム『Tinykin』、変身アクションRPG『Nobody Saves the World』、『リズム天国』の影響受けるリズムアクションゲーム『Melatonin』、海洋アドベンチャー&寿司屋経営ゲーム『デイヴ・ザ・ダイバー』などがある。いずれもSteamにて3桁以上の数のユーザーレビューを得て、圧倒的に好評もしくは非常に好評ステータスを獲得している作品だ。
もっとも、話題になっている作品かどうかは、普段の観測範囲などにより人によって感じ方は異なってくるだろう。本稿冒頭のClara Sia氏のツイートへの返信には、ほかにも数多くのタイトルが挙げられている。意外な発見に繋がるかもしれないため、チェックしてみてはいかがだろうか。