Nintendo Switch版『Kanon』が2023年春に発売へ。Keyの原点の“泣きゲー”がHD画質&フルボイス化
株式会社プロトタイプは12月22日、恋愛アドベンチャーゲーム『Kanon』のNintendo Switch版を発表した。2023年春の発売を予定している。Nintendo Switch版ではフルボイス化(主人公の音声は一部パートのみ)に加えて、グラフィックがHD画質化されるとのこと。
『Kanon』は、ビジュアルアーツのゲームブランドKeyの第1作目として、PC向けに1999年に発売した18禁恋愛アドベンチャーゲームだ。雪の降る冬の日、主人公の相沢祐一は、7年ぶりにいとこの少女の水瀬名雪が暮らす街にやってくる。そして彼は家庭の事情により、名雪と彼女の母が住む家で居候を始める。新しい生活の中で祐一は、微かに記憶に残っていた思い出や、新しい出会いと向き合うことになる。
企画は久弥直樹氏が担当。またシナリオは同氏、および直近では『ヘブンバーンズレッド』の脚本を手がけた麻枝准氏が担当している。キャラクターデザインは樋上いたる氏が手がけ、音楽は折戸伸治氏とOdiakeS氏、および麻枝准氏が携わっている。
本作はPC版発売当時、感動的なシナリオでプレイヤーから高い評価を受けた作品だ。多くのプレイヤーを泣かせたことから、「泣きゲー」と呼ばれている作品の1つでもある。その後、アダルト描写をカットした全年齢対象版が、PCおよびドリームキャスト/PS2/PSP向けに発売されている。さらに東映アニメーションと京都アニメーションの製作によって、2度アニメ化されたこともある。Nintendo Switch版は現時点でCERO審査予定ながら、全年齢対象版がベースとなっていると思われる。
『Kanon』には、ドリームキャスト版から各キャラクターへボイスが実装されている。ただし、主人公の相沢祐一にはボイスが実装されていなかった。後のPSP版で採用されることとなったが、こちらではほかのヒロインのボイスがパートボイスとなっていた。そのためか、今回のNintendo Switch版では、主人公を含め、改めてフルボイス化と銘打たれている。ただし、主人公の音声は一部パートのみの実装になるようだ。
なおキャストは、相沢祐一を演じる杉田智和さんをはじめ、堀江由衣さん、國府田マリ子さん、飯塚雅弓さん、佐藤朱さん、田村ゆかりさんらが担当。京都アニメーション製作による、アニメ版の第2作からの続投となっている。
『Kanon』は現在、ボイスが未実装のiOS/Android版以外では対応プラットフォームの面でややプレイしづらい状況にある。Nintendo Switch版の発売は、フルボイスで『Kanon』をプレイしたい人にとって良い機会となるだろう。
『Kanon』のNintendo Switch版は、2023年春に発売予定だ。