『スプラトゥーン3』にて「ウデマエ自己破産」申請が可能に。“債務者”が借金をチャラにできるチャンス

任天堂は11月29日、『スプラトゥーン3』更新データVer. 2.0.0の内容を公開。ウデマエリセットなる機能が実装されるようだ。債務者の借金チャラチャンス到来。

任天堂は11月29日、『スプラトゥーン3』更新データVer. 2.0.0の内容を公開し、明日11月30日10時に配信すると発表した。同アップデートでは、「ウデマエリセット」なる機能が実装されることが告知されている。


更新データVer. 2.0.0からは、ウデマエに新たな機能が加わる。具体的には、ウデマエを任意でリセットできる機能だ。この機能では、ウデマエB以上のプレイヤーが、1シーズンに一度だけ使用できるという。どのウデマエにリセットされるかは、これまでのバトルをもとに推定された実力によって自動的に決まるとのこと。ロビーメニューを開き、バンカラマッチにカーソルを合わせた状態でZLボタンを押すと、この機能を使うことができるそうだ。

一見すると、使い道がわからない機能だろう。しかし、これは事実上の「自己破産申請」機能であると捉えていいだろう。というのも、本作のコミュニティでは「ウデマエ債務者」なる人々が確認されていた。


『スプラトゥーン3』のバンカラマッチでは、過去作とは違いウデマエのランク降格が存在しない。たとえば一度Sランクに上がると、SランクからAランクに降格することはない。では負け続けるとどうなるのか。“借金”を背負うことになる。バンカラマッチではチャレンジの際にウデマエポイントを支払う。そして指定数対戦をした結果に応じて、ウデマエポイントが入るわけだ。得られるウデマエポイントが、支払うウデマエポイントを下回れば、数字はマイナスに。昇格したい場合、そのマイナスの数字を“返済”してから挑む必要があるのだ。そしてそのマイナスの数字はコツコツ返していくほかない。それゆえに借金と呼ばれているようである。

前述したように本作ではウデマエの降格がないので、長く遊んでいればSランクに届きやすくなっている。過去作ではB帯のようなランク層に分類されたプレイヤーも、Sにたどり着きやすいわけだ。一方で、S帯は強者ひしめく。負けが続いても降格がない。ウデマエポイントはマイナスになっていく。それゆえにマイナスを抱えるユーザーは「債務者」と哀れみを含み呼ばれていた。ユーザーによってはウデマエポイントのマイナスを1000以上抱える者も。苦しい状況に陥る人々が散見された。

※ このユーザーはのちにマイナスから抜け出している

※ お笑い芸人のロバート・山本ひろし氏は『スプラトゥーン3』にて借金返済する様子を配信していた


そしてウデマエリセットによって、ウデマエの借金をチャラにできるようになるわけだ。たとえるなら、ウデマエの自己破産申請とでもいうべきだろうか。ただしランクリセット後は、戦績に応じてランクが変動するので、(特例的に)ランク降格となるパターンもあるだろう。そして利用できるのはシーズンごとに一度のみ。制約やリスクはあるわけだ。しかしながら、この“徳政令”によって債務者の借金がなくなるとなれば、借金地獄に苦しむ人々は減りそうである。

ちなみに、更新データVer. 2.0.0の変更によって借金システムが緩和されたのかというと、むしろ逆である。A-以上のランクのチャレンジに支払うウデマエポイントの挑戦料が値上げされている。救済措置が作られた一方で、Xマッチ実装を含めて、戦いのハードコアさは加速していくだろう。


『スプラトゥーン3』更新データVer. 2.0.0は、11月30日10時に配信予定だ。



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Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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