Steam物理船舶建造シム『The Last Leviathan』配信終了へ。3年ぶりの続報で開発元がスタジオ閉鎖を報告


デベロッパーのSuper Punk Gamesは11月27日、スタジオを閉鎖することを明らかにし、現在販売中のタイトルをすべてストアから取り下げると発表した。同スタジオは、船舶建造シミュレーションゲーム『The Last Leviathan』をPC(Steam)にて早期アクセス配信しているが、こちらも販売終了となる。

『The Last Leviathan』は、物理演算が取り入れられた船舶建造シミュレーションゲーム。古代の海ミデニルを舞台とし、プレイヤーは自らの船を建造してミッションに挑戦する。船体は、多数の細かいパーツをもとに自由にデザインが可能で、リアルな船を再現するもよし、常識にとらわれずオリジナルの船を生み出すもよし。そして動力や大砲などのを搭載して航海に出るのだ。ミッションには、海賊船と海戦を繰り広げたりレースをしたりといったものなどがあり、このほか自由に創意工夫して楽しめるクリエイティブモードも存在する。

本作は、2016年6月にSteamにて早期アクセス配信が開始。当時はまだSteam Greenlightが実施されていた頃で、小規模メーカーはユーザー投票によって作品への支持を集めることで、Steamでの配信への道がひらけた。本作は、Steam Greenlightに登録してからわずか4日でトップ10に入る人気を獲得。大きな注目を集めてのローンチとなり、当初は精力的にアップデートが重ねられたものの、次第に続報が途絶えがちになっていった。


開発元Super Punk Gamesは、Steam版『Microsoft Flight Simulator X』や『TerraTech』への開発協力などをおこなっていたAppCrowdを前身とするイギリスのインディースタジオ。『The Last Leviathan』の開発においては資金的な問題があったようで、2018年には別の作品開発についての契約を取り付けたことで、本作の開発を続けることができると報告。ただ翌2019年には、チームのほとんどがそうした別の作品に携わっており、本作については空き時間に対応している状況が語られていた。

そして、2019年11月に配信されたアップデートを最後に続報は途絶え、今回の突然のスタジオ閉鎖の報が届くこととなった。発表にて同スタジオは、スタジオの運営と発展に必要な時間と資金をもたらすことができなかったため、閉鎖する決断をおこなったと説明。そのため、同スタジオのタイトルはすべて販売終了するとのこと。そして同スタジオは、『The Last Leviathan』のユーザーに感謝と謝罪の言葉を述べた。

なお本稿執筆時点では、『The Last Leviathan』はSteamにてまだ購入可能。販売終了時期については言及されなかったため、興味のある方は今のうちに入手しておこう。ただし、本作はまだ開発途上の状態であり、今後サポートが提供されることもない点には留意しておきたい。また、Super Punk Gamesは海外PS4向けにカードゲーム『Just Deal With It』を配信しているが、こちらもじきに配信終了となるだろう。