EAのレースゲーム『Need for Speed』シリーズの公式Twitterアカウントは11月24日、「度を越した投稿をしてしまった」として謝罪した。同アカウントは今週初め頃から、ファンに対する返信のなかで煽り立てるようなコメントをし続け、物議を醸していた。海外メディアPC Gamerなどが報じている。
EAは、『Need for Speed』シリーズの最新作『Need for Speed Unbound』を来週12月2日に発売予定。ローンチを目前に同社は、3日間の先行アクセス権が含まれ11月29日からプレイ可能な「Unbound Palace Edition」の予約購入を呼びかけるツイートを、同シリーズの公式Twitterアカウントにて投稿した。投稿に添えられたのは本作のゲームプレイ映像と、「You asked and we listened」という言葉。「ファンからの要望に応えた」という意味である。
このEAの投稿に対し、あるファンが「実際どんな要望があって、何を聞き入れたのか。有料の先行アクセス権のことか」と質問。するとEAは、「(要望は)ゲームプレイ動画でしょ…?」「読書は大事ですよ」と、質問者の読解力を揶揄したような返信をした。
この質問者は、先行アクセス権をファンに売りつけるような手法は搾取的であると主張。先の質問では、そのような要望が実際にファンから寄せられていたのかを確認したかったようだ。ただ、EAからは上述したような嫌味な返信があったため、質問者も「広報活動は大事だ」と意趣返し。するとEAは質問者に対し、「ミルクシェイク脳」「喚いてなよ。それか通常版買えば良いんじゃないの」と畳み掛ける。
さらに、質問者にこうした暴言についてプロの対応ではないと長文で非難されると、「全部読んでないけど、ごめんね。あるいは、おめでとうだったかな」と、最後まで放言のアクセルを緩めることはなかった。こうしたEAのツイートはのちに削除されたが、時すでに遅し。フォロワーに発言がスクリーンショットされ、SNS上で拡散されることとなった。
そして問題のやり取りから2日後、EAは謝罪ツイートを投稿した。同社は、『Need for Speed Unbound』のローンチに向けて少し浮かれていたこともあって、SNS上で度を越した返信をしてしまったとコメント。そしてファンに対し謝罪の言葉を述べ、今後は態度を改めるとした。
『Need for Speed』シリーズの公式Twitterアカウントは、もともとファンとフランクに交流することで知られ、時には際どいジョークも投稿していた。企業運営のSNSアカウントにおいては、そうしてファンと積極的に交流することで人気を高めていく手法が取られる例は少なくない。ただ、ファンとの距離感を見誤れば、炎上してしまうリスクもある。今回の一件は、質問者がEAに批判的な意見をもってコンタクトしてきたこともあってか、両者の言い合いの末に起こった側面もあるが、まさにEA側が距離感を誤ってしまった例だといえるだろう。
『Need for Speed Unbound』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/EA app)/PS5/Xbox Series X|S向けに12月2日発売予定だ。また、「Unbound Palace Edition」の購入者は11月29日から先行アクセスが可能である。