Steam文明興亡クリッカー『Micro Civilization』発表。クリックと戦略で紡がれる国家の発展

個人ゲーム開発者のOndrej Homola氏は、11月16日、クリッカーゲーム『Micro Civilization』のSteamストアページを公開した。ピクセルアートで文明の興亡を描くストラテジー&クリッカーゲームだ。

個人ゲーム開発者のOndrej Homola氏は、11月16日、クリッカーゲーム『Micro Civilization』のSteamストアページを公開した。対応プラットフォームはPC(Steam)。

『Micro Civilization』はピクセルアートで文明の興亡を描くストラテジーゲーム。『Cookie Clicker』のようなクリッカーゲームの系譜に属する。「探検・開発・拡張・殲滅 」といった、いわゆる4Xジャンルの基本コンセプトも踏襲しているようだ。プレイヤーは国難を退けながら、文明を発展させることが目的となる。スクリーンショットには居住空間の空きや人口、食糧、木材、金属などのステータスとともにさまざまな数値が見られる。一部のステータスは画面下部真ん中のUIに強調して表示されており、これらがクリックの対象になるのかもしれない。またテクノロジーツリーを進化させることで、ボーナスや新しい能力を解放し、未来の脅威に備えて国の成長を強化することもできるという。

ストラテジーゲームとなる本作では、ただ数値が伸びていくのを見るだけではない。国難に直面することもあろう。国難は、マンモスの襲撃、災害、戦争、疫病、社会不安、侵略、独立宣言などバリエーション豊富に用意されるそうだ。


しかし、「戦いが困難であればあるほど、灰の中から偉大な英雄が現れる可能性が高くなる」という。国難を退けることで獲得できる英雄は、文明の力を高めるインベントリ内のアイテムとして機能するそうだ。一度に装備できる英雄の数には限りがあるが、英雄を集めることで、産業や富、強さ、安定性(industry/wealth/strength/stability)などのステータスに新しい効果がもたらされるとのこと。英雄インベントリと思われるスクリーンショットを見ると、各人物の肖像画の横に、効果と思われる文言が記載されている。たとえば単位時間あたりにリソースをいくらか自動で生産してくれるなどの効果が確認できる。より高いティアの英雄を集め、合成し、特定のセットをそろえると、「不条理なまでに強力な効果」を得られるとのこと。ちなみにスクリーンショットを参照する限りでは、これらの英雄は実在する偉人ではなさそうだ。

国を運営するシミュレーションゲームではランダムに国難が襲い掛かることも多いが、本作では、すべてのリスクを完全にコントロールできると紹介されている。いつでも発生する可能性を知ることができ、対策しようと思えば対策できるようだ。戦略的に考えなければいけないことは増えるが、その分うまく乗り切った時の感慨はひとしおだろう。一方で不運や怠慢によって国難が発生したときには戦闘(Fight)によって解決されるという。打破するには、人民の数が関係するそうだ。詳しいシステムは不明ながら、人口をベースに経済力、所持している英雄、人民の仕事場の能力などを加味して国難に対抗できるか判定されるとのこと。


また本作のAscendとされるシステムでは「何度か古代に遡る必要がある」という。これはほかのクリッカーゲームでも主に「Ascension」(アセンション、転生)と呼ばれるシステムであろう。アセンションとは恒久的なアップグレードと引き換えにゲームをリセットする仕組み。「強くてニューゲーム」という言葉をイメージするとわかりやすいかもしれない。本作も例に漏れず、アセンションツリー(アセンションで獲得できる恒久的なアップグレードのスキルツリー)が存在するとのこと。それぞれのアセンションには、難易度の異なる多くのチャレンジが含まれており、それぞれクリアすると新しい機能や強敵、より強力な英雄が解放される仕組みとのことだ。

国が発展する様子やそこに襲い掛かる国難はシックな色合いのピクセルアニメーションで描かれている。落ち着いた雰囲気で描かれるグラフィックは決して派手ではないが、ミニマルなUIやアニメーションはおしゃれ。狂ったようにクリックして異民族を退けるもよし。国民の生産性を信じてスキルツリーを開拓するもよし。自分だけの文明史を紡いでゆく、じっくり遊べるクリッカーゲームとなりそうだ。

『Micro Civilization』はPC(Steam)向けに配信予定。

Daiki Imazato
Daiki Imazato

下手の横好きでシミュレーションゲームなどをしています。自分のミスでだんだん状況が悪くなっていく様を他人事のように眺めるのが好き

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