韓国KRAFTON、サイバーパンクARPG『アセント』開発元を買収。昨年買収したUnknown Worldsは『Subnautica 2』を開発中と報告


韓国KRAFTONは11月10日、2022年第3四半期の暫定決算を開示した。このなかでは、スウェーデンのスタジオNeon Giantを買収したことなどが報告されている。

KRAFTONは、バトルロイヤルゲーム『PUBG: BATTLEGROUNDS』を手がけるPUBG STUDIOSなどのデベロッパーを傘下にもつ企業だ。今回の業績発表では、同期のPCゲームの売り上げが前四半期より48%増の1311億ウォン(約140億円)となり、過去3年間で最高を記録。コンシューマー部門でも前四半期比22%・前年同期比133%成長するなど、グローバル経済の不確実性により全体的な市場規模が縮小するなか、安定的な四半期業績を達成したとのこと。

また同社は、先述したNeon Giantを買収したことも報告。同スタジオは、『DOOM』『Wolfenstein』『Far Cry』『Gears of War』などのAAAシリーズ作に携わった経験をもつ業界のベテランによって設立された、スウェーデンに拠点を置くデベロッパーだ。サイバーパンクの世界観をもつアクションシューティングRPG『アセント(The Ascent)』を手がけたことで知られる。現在同スタジオは、オープンワールドFPSジャンルのゲームを開発しているとのこと。

ちなみにKRAFTONは昨年、海洋アドベンチャーゲーム『Subnautica』シリーズの開発元として知られるUnknown Worlds Entertainmentも買収している。同スタジオは今年4月、『Subnautica』シリーズの世界観を用いた新作を開発中であることを明らかにしていたが(関連記事)、今回の発表のなかでは、その新作のタイトルは『Subnautica 2』になることが報告された。

サバイバルホラーゲーム『The Callisto Protocol』の開発元Striking Distance StudioもKRAFTONの傘下スタジオ。日本では発売中止となったが、グローバルゲーム市場からの期待が高まっていることが報告された。


ゲーム業界におけるスタジオ買収というと、プロジェクトにおける提携を経て信頼関係を築いたうえで買収に至る例も多いが、KRAFTONは実力あるスタジオに狙いを定めて即断している様子。今回同社は、IP拡大のために、買収合併や新スタジオの立ち上げなどに乗り出すと述べており、Neon Giantの買収はその一環ということだそうだ。