Nintendo Switch『ウルトラ怪獣モンスターファーム』が売れ行き好調、品切れで公式がおわび。パケ版が一部入手難でDL版も上位
バンダイナムコエンターテインメントは10月28日、『ウルトラ怪獣モンスターファーム』のパッケージ版が一部店舗で購入しづらい状況であることを、公式Twitterアカウントにて報告した。また、おわびの言葉とともに、順次出荷をしている旨を伝え、ダウンロード版について案内している。
『ウルトラ怪獣モンスターファーム』は10月20日、バンダイナムコエンターテインメントがNintendo Switch向けに発売した育成シミュレーションゲームだ。人気怪獣特撮の「ウルトラマン」シリーズと、25周年を迎えた『モンスターファーム』シリーズのコラボレーション作品だ。開発は『モンスターファーム』シリーズを手がけてきたコーエーテクモゲームス。
プレイヤーはこれまでの『モンスターファーム』シリーズとは異なり、ウルトラ怪獣たちを育成していくことになる。育成できるウルトラ怪獣は初代「ウルトラマン」からバルタン星人、ゴモラ、ゼットン、「ウルトラセブン」からエレキング、キングジョー、メトロン星人など、さまざまなシリーズから登場。さらにウルトラ怪獣同士の合成も可能になっており、本作オリジナルの怪獣も含めると200種類以上ものウルトラ怪獣が登場する。
一方で育成はこれまでの『モンスターファーム』シリーズを踏襲しており、トレーニングや修行など、毎週の行動を選択。ブリーダーとなったプレイヤーは、ウルトラ怪獣のパラメーターを上昇させたり技を覚えさせたりして育てていく。そして、大会に参加してライバルブリーダーが育てたウルトラ怪獣と戦って勝利を目指す。ウルトラ怪獣を育成するだけあって、そのスケールはこれまでのシリーズよりも圧倒的に大きく、バトルも迫力満点だ。ウルトラ怪獣を誕生させる方法は近年の『モンスターファーム』シリーズ移植版でお馴染みの楽曲検索に加え、SuicaやPASMOといった交通系ICカードなど、NFC機能搭載機器によって誕生させる、新しいシステムも用意されている。
なかなかユニークな作品となっているが、企画も手探りだったようだ。本作のプロデューサーを務めるバンダイナムコエンターテインメントの又野健太郎氏と、コーエーテクモゲームスで『モンスターファーム』シリーズのエグゼクティブプロデューサーを務める藤田一己氏の対談(アソビモット)によれば、発表当初はユーザーから「エイプリルフールみたいな企画だ」など驚きの声が上がっていたという。版権元にもコラボレーションの提案時には驚かれたというが、厚い監修協力のもと、魅力的なウルトラ怪獣たちが『モンスターファーム』の世界に登場することになったようだ。さらに、本作では本来凶暴なウルトラ怪獣をかわいらしく見せる方向に舵を取ったという。育成の中で見せるウルトラ怪獣たちのかわいい、あるいは少しとぼけた反応など、原作では見ることができない姿はSNS上でも話題になっており、その方向性は成功と見ていいだろう。
そのほか、ゲーム進行上でのユーザビリティなどに関しても、過去シリーズから手が加えられている。初代『モンスターファーム』や『モンスターファーム2』のテンポ感を重視しつつ、昔からのファンはもちろん、「ウルトラマン」も『モンスターファーム』も知らなくても楽しめるように作られているとのことだ。
そんな開発側のこだわりもあってか、売れ行きは発売日から好調だったようだ。発売翌日には『ウルトラ怪獣モンスターファーム』の公式Twitterアカウントが、パッケージ版がすでに品薄であることを知らせていた。
さらに発売日前日、VTuberの戌神ころね氏が配信した実況プレイは、本稿執筆時点で第1回の再生数が40万回に到達。さらに、人気ストリーマーの加藤純一氏が発売日に配信した実況プレイは第1回の再生数が87万回を記録している。こういった形で動画配信サイトやSNS上で話題を目にすることが多くなったためか、パッケージ版はより品薄になり、ダウンロード版の販売が好調になったのだろう。発売から1週間経ち、別の新作ゲームがリリースされた現在(10月28日19時時点)でも、『ウルトラ怪獣モンスターファーム』はニンテンドーeショップのダウンロードランキングで3位となっている。
筆者が確認したところ、たしかに本作のパッケージ版は通販サイトでは品切れや取り寄せといった状態ばかりだ。コーエーテクモゲームスの直営となるGAMECITYでも11月16日以降の発送予定と、パッケージ版の入手はしばらく難しそうだ。興味のある方はダウンロード版での購入を考えてもいいだろう。
『ウルトラ怪獣モンスターファーム』はNintendo Switch向けに発売中だ。
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